アンデスの民芸品といえば、カラフルな織物。
それぞれの村によって、織りのデザインが異なります。
たくさん織物の村がある中で、「ペルー織物の総本山」として登録されているのが、ピトゥマルカ村です。
クスコから車で2時間ほど、アンデスの山間にある小さな村です。
毎週土曜日には、村の織り師たちが集まって、おしゃべりをしながら織物をしています。
10代のセニョリータから、80歳近いセニョーラまで。
男性の姿も見られます。
私も少しお邪魔して、織物を体験させてもらいました。
これはスカートの裾を縁どるリボンになるものです。
順番に取って行く糸に印が付いていて、楽々進める工夫がしてありました。
30分くらいで10㎝くらいでしょうか?楽しくて夢中になってしまいました。
隣のおばさんたちはもっともっと大きいものを織っています。
ポンチョなど大きいものになると、作成に2か月ほどかかるとか。
ピトゥマルカ村の織物は、実はとても高級品で、ポンチョが1着350ドル~
織り師の皆さんの時間と労力を考えれば、納得の料金です。
織りだけでなく、染色もここでしています。
染色に使うのは、草木や花など自然由来のものばかりです。
「アンデス織物の総本山」として国に認められていながらも、決しておごらずに伝統的な暮らしを続けているピトゥマルカ村。
昔ながらの生活様式が見られるのも、この村ならではです。
自然とのつながりを大切に、大地の恵みに感謝して、生きている人たちがいます。
観光地化してしまったマチュピチュよりも、アンデスの世界観に触れられるのは、ピトゥマルカ村なのかもしれません。
パチャママに、そしてピトゥマルカ村に、伝統のチチャ酒で乾杯!
(文・写真 大倉みどり)
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