昔の旅を思い出せない、というと歳のせいだと言われそうですが、心に残る旅というのは限られているように思います。
目で見ただけのものは、旅に限らずですが、忘れていくものです。
ただきれいな景色や世界遺産を見て、上手くもない写真に収めただけの旅。
その時は、感動した~とか思ってるんですけどね、残らないです。
心に残る旅というのは、自分で何かを体験したり、誰かに出会ったり。
五感で感じないとダメなんです。
で、特に私の場合。
五感の中で、味覚に訴えるものがイチバン残ります。
できるだけその土地のものを食べることにしていますが、B級グルメ寄りの傾向がありますね。
ドイツを旅したときは、屋台で売っているソーセージが絶品でした。
マスタードしか付いてこないので、ケチャップを頼んだら、屋台のオジサンが嫌な顔をしていました。
ソーセージの味に自信があるので、ケチャップなんて邪道なんですね。
2回目からはマスタードで食べました。
まだシリアが平和だった頃、やはり屋台で売っている「シャワルマ(=ケバブのこと)」が忘れられない味になりました。
道端に座ってシャワルマにかぶりつく、そんな日常の暮らしが再び戻ることを願ってやみません。
ネパールではスタッフ行きつけの店で食べる「モモ(=ネパール餃子)」もリピートしましたね。
やっぱり地元の人に付いていくと、美味しいものにありつけるようです。
美味しい記憶はいつまでも残り、味と共に見た街中の景色は、日常を切り取ったものであっても絶景なのかもしれません。