風スタッフにもお客さまにも愛された、ネパールのランタン谷のトレッキングコースは、4月の震災で、雪崩や土砂崩れなど大きな大きな被害を受けました。そのルートを歩いたのはもう4年も前のこと。下山途中で宿泊した、小さなバッディのことを何度も思い出します。
まずランタン谷に向かう往路でのこと。このバッディに立ち寄り休憩したときに、同行ガイドのディルさんは、元気よくあたりを闊歩するニワトリたちをしかと確認していたようです。
そして帰り道。氷河からの冷たく清い流れで手足を洗っていると、ディルさん、サブガイドのビカシュくんが、ニワトリを追いかけ大騒ぎを始めました。
しばしの格闘の末・・・ニワトリは丸裸になってまな板の上に乗っかっていたのでした。
そこで私たちも、小さなバッディの台所におじゃまして、ネパーリー・チキンカレーづくりのお手伝いをすることになりました。鶏を捌くのを見るのも、じつは初めて。ネパールの山村ならではの土窯は、薪をくべ火力を調整、窯の上に空いた穴の大・小で、強火・弱火を選ぶというとてもシンプルな作り。
しかし都会(カトマンズ)暮らしのガイドたちは器用なもので、この窯をうまく使いこなして、たちまちカレーができあがりました。バッディのお母さんも、要所要所で手伝ってくれました。
元気で新鮮な鶏とたっぷりのニンニク。
もちろん最高の味でした。ロキシー(地酒)も飲めたので、言うことなし!です。
ふだんお客様をお連れするツアーでは、こんなに大それたことはできないのですが、プライベートの旅行ならではのゆかいな思い出です。(“ときめき”要素が少なくてすみません)
ところで、この逞しいガイドのディルさんが、来月早々日本にやってきます。
風の旅行社とネパール支店による震災復興支援でも活躍中のディルさん。聞きたい、話したいことがいっぱいで、再会が楽しみです。
*写真は、一緒に旅したブラウン平山が撮影してくれました。