ツアー名:冬の信州 ペンションで山の鳥たちをじっくり観察 2日間
2016年1月31日(日)~2月1日(月)
写真・文●ツアーガイド:五百澤 日丸(いおざわ ひまる)
ニホンリス
風の鳥日和ツアー、冬の信州に行ってきました。
今回は、真冬の諏訪湖周辺と、山の中のペンションで一泊するコースでした。例年、諏訪湖は結氷し、この季節有名な御神渡りといわれる、氷の道ができるのですが、ここ数年は暖かく、今年もその現象は見られませんでした。それでも、諏訪湖は薄い氷に覆われていて、開水面はごく僅かでした。
諏訪湖での探鳥
諏訪湖のハクチョウと八ヶ岳
茅野駅に全員合流した後、まずは諏訪湖北側にある、ハクチョウの餌付け場に向かいました。タクシーの運転手さんは、観光ガイドの資格を持っているだけあって、諏訪湖周辺の色々な歴史や諏訪湖にまつわる解説を楽しく話されて、穏やかに晴れた景色を見ながらの移動も楽しいものでした。
ミコアイサ
ハクチョウの餌付け場には、コハクチョウの中に亜種アメリカコハクチョウの姿もありました。他、オナガガモ、ヒドリガモ、キンクロハジロ、ホシハジロ、ミコアイサなどのカモ類、雪原で餌を探すツグミ、ハクセキレイ、スズメなどが見られました。遠くには雪をまとった八ヶ岳連峰が見えて、冬の信州ならではの景色も楽しむことができました。移動中、ミコアイサがまとまって見ることができ、近くにカワアイサやホオジロガモなどもいて、やや近くで観察することができました。
ペンションにて
暖かい部屋より餌台に来る鳥たちを楽しむ
午後は、いよいよ本ツアーのメインとなる、標高1,500メートルに位置するペンションに向かいました。到着すると、すでに小鳥たちが集まっています。コガラ、ヤマガラ、シジュウカラなどです。まずはチェックインして、荷物を部屋に預け、さっそく暖かい部屋からコーヒーを飲みながらの優雅な探鳥の開始です。暗くなるまで間近にその姿を楽しみました。夕食も地産地消のコース料理で、真心のこもったとても丁寧に創られた美味しい料理で大変美味しかったです! 夜は、テンも訪れその美しくて暖かそうな冬毛に覆われた姿はまた素晴らしいものでした。
ゴジュウカラ
翌日は、朝からまた部屋からの探鳥です。60羽ほどのハギマシコをはじめ、イカル、シメ、カワラヒワ、アトリ、ウソ、カラ類とたくさんやってきました。どれも本当にすぐ近くで観察できるのが、本ツアーの最大の狙いです。普段、山の林の中で動きの速い小鳥たちを、羽の細かいところまで見るのはなかなか難しいです。しかし、ここでは翼の一枚一枚、体の羽毛の細部まで、じっくり観察することが可能な場所なのです。ハギマシコの雌雄・齡、ゴジュウカラの雌雄・齡、ヤマガラの雌雄・齡など、細かい観察にも解説して、確認していただきました。種類を追い求めて、たくさんまわるのも大変楽しいですが、たまには、こうして一ヶ所から動かず、暖かい部屋でのんびりじっくりと身近な鳥たちを観察するのも、とても楽しいものです。
餌台に来たハギマシコ
こうして、一泊二日の冬の信州のツアーを終えました。次回は、3月20日~21日にも、ほぼ同コースを巡るツアーがございます。宜しければ一度、参加されてみては如何でしょうか? 撮影もでき、観察もでき、料理も最高! さらに少人数です。
【今回確認できた鳥達】
オオワシ、ノスリ、コハクチョウ、オナガガモ、ヒドリガモ、ホオジロガモ、ホシハジロ、キンクロハジロ、ミコアイサ、カワアイサ、オオバン、ツグミ、シロハラ、ハギマシコ、オオマシコ、イカル、シメ、カワラヒワ、ウソ、シジュウカラ、ヤマガラ、ヒガラ、コガラ、ゴジュウカラ、エナガなど50種。
おまけ。ニホンリス、ニホンジカ、テン、タヌキ。