ツアー名:冬の神栖・銚子 海ガモとカモメ・タカ類
2018年2月3日(土)
文●ツアーガイド:峯尾 雄太(みねお ゆうた)
冬の神栖・銚子
日本一カモメが集まることから“カモメ観察の聖地”といわれる銚子港。ものすごい数のカモメに驚いたり、ものすごい数の中からマニアックなカモメをじっくり探してみたりと、楽しみ方はいろいろです。
個人的には海ガモやアビ、カイツブリ、スナメリ(イルカ)などとの出会いを期待していくのが楽しみです。美味しい魚料理が堪能できるというのもポイントが高いですね。
今回は銚子駅から徒歩で観察開始。スタート時には昨夜の雨が少し残っていましたが、利根川まで歩いたところで止んできました。まずは基本のウミネコやセグロカモメ、オオセグロカモメの背や足、クチバシの色など観察します。幼鳥の体の大きさや風切り羽の色も確認できました。
いきなり堤防の巨群を見ると圧倒されてしまうかもしれませんが、ちょうど見やすい柵や街灯の上に止まっていたのでいいウォーミングアップになりました。
カモメの識別にも慣れてきたころ、銚子港の形に沿って堤防にズラリと並ぶカモメを次々と観察していきます。しかし、この日は海が荒れて漁がお休み。そうなると魚のおこぼれを狙うカモメたちがバラけてしまいます。
それでも、ほどよいサイズの群れが堤防上で休んでいたので、観察しながら変わったカモメを探します。セグロカモメやオオセグロカモメの幼鳥が目立つ中、ちらほらとシロカモメの姿が見られました。成鳥と幼鳥5羽くらいが休んでいます。
ワシカモメの幼鳥がいました、胸のモヤモヤした感じと全体のぼんやりした色合いは逆に目立ちそうです。水面を探すと、アカエリカイツブリとヒメウが目の前に突然浮上してきました。カンムリカイツブリやオカヨシガモ、キンクロハジロもいます。
千人塚に到着すると、スズガモやミミカイツブリ、ヒドリガモ、ウミウの姿がありました。堤防の外にはシノリガモも登場。漁業施設の屋根の上にも大量のカモメたちが目立ちます。
港の中で魚の死骸が集まってくるポイントには、ウミネコやカモメ、シロカモメ、セグロカモメ、オオセグロカモメなどが大集結しています。
その中にミツユビカモメの姿も見られました。小型で黄色いクチバシと黒い足、顔がかわいいですね。海上に浮かんでいる個体も合わせると3~4羽ほどだったでしょうか。
堤防上に足の黄色いニシセグロカモメとウミアイサを観察したところで、本日の全行程が終了。この時期らしい寒さでしたが、海は穏やかでカモメたちもほどよく姿を見せてくれました。
カモメの観察は好き嫌いが分かれます。やはり識別が難しいと楽しくないので、苦手になってしまうのでしょうか。「ウォーリーを探せ」のように、微妙な違和感を感じる観察力がある人は珍カモメを素早く探せます。いろんな観察会が開催されているようなので、まずは参加し続けることが苦手克服への近道です。
今冬の楽しみ(一冬一回はカモメ!)も無事終了。また来年も銚子を訪れたいと思います。
【今回確認できた鳥達】
オカヨシガモ・ヒドリガモ・ホシハジロ・キンクロハジロ・スズガモ・シノリガモ・ウミアイサ・カイツブリ・アカエリカイツブリ・カンムリカイツブリ・ミミカイツブリ・ハジロカイツブリ・ヒメウ・カワウ・ウミウ・アオサギ・コサギ・オオバン・ユリカモメ・ウミネコ・カモメ・ワシカモメ・シロカモメ・セグロカモメ・オオセグロカモメ・ミツユビカモメ・ニシセグロカモメ・カナダカモメ?・トビ・ハシブトガラス・ムクドリ・ツグミ・イソヒヨドリ・ハクセキレイ