*風のメルマガ「つむじかぜ」682号より転載
先日、『カトマンズの約束』(監督:伊藤敏朗)を2日続けて観る機会を得た。伊藤監督は、大学教授として教鞭を執る傍ら映画監督としてネパールを取り続けている。そのフットワークの軽さは中々のものである。
今回の『カトマンズの約束』は、当初はインド映画さながらの歌って踊るマサラムービーで恋の物語を創ろうと考え、実際にクランクインしていたそうだ。確かに、映画の最初の部分は踊って歌うマサラムービーだ。ところが、2015年4月25日、ネパールを大震災が襲った。伊藤監督は、大きな衝撃を受け映画の内容をガラッと変える決意をした。
というのも、この映画の主役ガネス・マン・ラマ (俳優兼プロデューサー)が、震災救難のためネパールへ赴いた日本のJDR(国際緊急援助隊)の現地コーディネーターとして大活躍したからだ。その話を本人から聞き、それをそのまま映画にしようと即断したそうだ。
それだけでも大変そうだが、もうひとひねりして、JDRの隊員の中に長野県の諏訪出身者を設定し、インドラ・ジャトラ祭と諏訪の御柱際の柱立が酷似していることを取り上げ、ネパールと日本の深いつながりを暗示し、国家・民族を超えて深く連携することの大切さを訴えるという形をとった。
したがって『カトマンズの約束』の中には、インドラ・ジャトラ祭の様子も諏訪の御柱祭の木落しの場面も出てくる。昨年の3月に諏訪の方々とネパールへご一緒したのが切っ掛けになり、折しも本年、インドラ・ジャトラ祭を見に行くツアーを作った。
柱立はもちろんだが、夜の一味違うインドラ・ジャトラ祭や、代々クマリの世話をする家系に生まれ、現在クマリの世話役をしているゴータム氏を招いてお話もしていただく。添乗は私が参ります。まだまだ募集中です。是非ご一緒ください。
★弊社代表取締役原優二の「風の向くまま、気の向くまま」は弊社メールマガジン「つむじかぜ」にて好評連載中です。