モンゴルのサッカー事情

*風のメルマガ「つむじかぜ」680号より転載

先週、ウランバートルに行った折、街のあちこちに臨時のパブリックビューイングが設営されているのを見た。ワールドカップを観戦するのだそうだ。

日本では、Jリーグができてからワールドカップのことが一般的に知られるようになり、1994年のドーハの悲劇を経て、1998年のフランス大会に初めて日本代表チームが出場したころから、パブリックビューイングやスポーツバーでの応援が盛んになったように思う。

Mongol Kaze Travel co.,Ltd(MKT)の社長ハグワは、「ワールドカップは自分が子供のころから大変なイベントだった」と言う。日本で認知されるよりずっと以前から、モンゴルではワールドカップが四年に一度の「祭典」として存在していたのだ。

モンゴルはまだワールドカップに出場したことがないから自国を応援する機会がないので、みんなそれぞれ好きな国を応援するらしい。先週ここに登場した在ドイツモンゴル大使館の書記官だった彼は、もちろんドイツ。ハグワは、スペインを応援するそうだ。モンゴルは草原と遊牧民の国だとばかり思っているが、長い間、社会主義の国としてヨーロッパに存在してきた。モンゴル人にとってワールドカップは、資本主義への憧れの象徴だったのかもしれない。

小国でもワールドカップには出られる。今回のアイスランドが好例だ。モンゴルだって可能性はある。実際、モンゴルサッカーリーグが随分前からあり日本人選手もいる。いつか、ワールドカップで日本とモンゴルが戦ったら最高だ。

コロンビアに勝ち、日本は大いに盛り上がっている。日本代表は、終始落ち着いて周囲がよく見えているように感じた。それもそのはず、代表チームの殆どは海外でプレーしている選手だ。場慣れし、トラブルが起きても動揺することはない。

やはり、若い人に海外に出て欲しい。世界と対等に肩を並べ堂々と活躍して欲しい。最近、何故かその願いがますます強くなった。微力だが、そのためにもうひと頑張りしたいと思う


★弊社代表取締役原優二の「風の向くまま、気の向くまま」は弊社メールマガジン「つむじかぜ」にて好評連載中です。


シェアする