実は暑かったモンゴル

*風のメルマガ「つむじかぜ」655号より転載

冬のモンゴルはやっぱり寒い。とはいっても、マイナス30度近い寒さも、車に乗り降りするほんの一瞬だけのこと。まったく問題なし。むしろ、部屋の中が暑くて、厚手のセーターなど着ておられず、着るものに困ったくらいである。

寒さよりも、石炭による煙に閉口。夜、八時ごろ着いたせいか、ウランバートルの市内は、煙で靄っていて、まるでウランバートル中で焚火をしているような状態。マスクを持ってこなかったことを後悔したが、翌日の朝は、風が出たのか、昨晩のあの煙が嘘のようで、爽やかな空と空気に一転していた。

まずは、MONGOL KAZE TRAVEL (MKT)のスタッフたちと、お客様から頂いたアンケートを見ながら反省会。来年度の改善点を確認した。新しく購入した乗馬用のヘルメットは、扱いを丁寧にしないとすぐ傷だらけになってしまうので、布製の袋を作って一つ一つ入れ、プラスチックなどの入れ物に何個かまとめて収納することにしようと決めた。

乗馬に関しては、モノを揃えても、一番大事なのはガイド、乗馬スタッフ、添乗員といった人、そして乗馬のさせ方。このソフトが悪ければ、安全性は高まらない。そのことを念頭に、乗馬マニュアルを作り直すことを決め、且つ、基本コンセプトの確認をした。

とかく、今までは、折角、乗馬ツアーに申し込んでいただいたのだから、草原を走れるようになってほしい。この意識が強過ぎた。乗馬は、走れるようになることだけが目的ではない。走れる方は、どんどん走ってもらうのは当然だが、たとえ、思うように走れなくても、草原の中で馬に乗っているだけでもいい、というお客様もいらっしゃる。そういうお客様の気持ちに寄り添って乗馬のプログラムを組むことが重要。一回のツアーで走れるようにならなくても、また来年、挑戦して頂ければいい、と考えよう。

そんな話をしてきた。翌日は、ガイド、ドライバー、ほしのいえ、そらのいえのスタッフや、ホームステイ先のご家族、乗馬用の馬を供給してくれている遊牧民のご夫妻など40人以上が集まって大反省会。

夜は、カラオケとダンス。いやはや、モンゴル人の熱はすごい。酒の量も半端ではないが、今回は、私も山田も、倒れずに夜中2時ごろまで付き合うことができた。幸い、相撲の話は殆どでなかったが、酒を飲んで喧嘩したらいかん! その一言が印象的だった。

翌日の朝は、MKTの社長ハグワの息子ヘルレンが送ってくれた。身長も親父を超え、雰囲気も、すっかり大人のモンゴル人である。将来が楽しみだ。


★弊社代表取締役原優二の「風の向くまま、気の向くまま」は弊社メールマガジン「つむじかぜ」にて好評連載中です。


シェアする