八ヶ岳高原ロッジの紹介をさせて頂こうと思う。先週の週末、高校時代のサークルの同窓会があり、八ヶ岳高原ロッジに泊まった。人数は、6名だから団体というわけではないが、食事の席をまとまって確保していただくなど、ロッジの方があれこれ配慮してくれた。おかげで、大変快適に過ごすことができた。
私は、これで3回目の利用になるが、少し馴染んできた感じがしている。60ルームほどの平屋造りで、規模が大きすぎないことがいい。こういう小中規模のホテルは、この馴染んできた感じが出てくると心地よさが増してくる。
このロッジの最大の特徴は、音楽堂があって、そこで毎週土曜日には、プロの演奏家たちのコンサートが催されることである。この音楽堂が、大変素晴らしい。
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150名ほどの席しかないが、木造の心地よさと清清しさを感じさせてくれる空間である。開演までは、音楽堂のロビーで、ワインやサンドイッチが振舞われる。
音楽堂の中に入ると、ステージの背面の壁も、観客の周りも柱が殆どない一面大きなガラス張りになっていて、鮮やかな緑が目に飛び込んでくる。きっと、四季折々の樹木の色合いが音楽堂全体を包んでくれるに違いない。
「皆さんの後ろには、この八ヶ岳の緑がガラス窓一面に広がっています。その緑と音楽堂の木の色合いが素晴らしい調和を見せてくれています。今、バッハを弾いていても今までとは違うバッハのような感じがしてきます。こんな素敵な場は初めてです」
この日、初めてこの音楽堂で演奏するというチェロ奏者の方は、お世辞とは思えぬ語り口でこうおっしゃっていた。演奏者が気持ちがいいのだから、それが観客に伝わらないはずがない。
この日は、山形由美の『フルートとチェロの夕べ』というコンサートで、17:30から始まった。2時間ほどのコンサートだったが、次第に暮れていく中でその緑の色が少しずつ変わっていく。これがまた素晴らしい。
8時くらいから夕食となったが、ロッジのもうひとつの自慢が料理である。個々の料理の特徴は、野菜の素材のよさをそのまま感じさせてくれる優しさがあることである。温野菜は、抜群に美味しい。
温泉もいいが、たまには、こういうホテルも如何だろうか。もっともこの夏は既にほぼ満室とのことだが、キャンセルも出るので直前でも結構なのでお問い合わせくださいとのことだった。