2019年4月27日(土)~4月29日(月・祝)
文●ツアーガイド:簗川 堅治(やながわ けんじ)
春の飛島バードウォッチング 1日目
本来は4/27からでしたが、あいにくのフェリー欠航で1日遅れのスタート。昨年同様、今シーズンも渡りが早いようで種類数も個体数も少ない中、探鳥を開始しました。
まずはお馴染みハヤブサです。今年もいつもの崖で繁殖を始めたようです。鳥は少ないのですが、「1の畑」ではムギマキ♀を見ることができました。「1」と「2」の間では、キビタキ、オオルリが道路脇からちょくちょくと出てきて路肩で餌を採っています。普段は見上げたり、葉の陰で見づらいこの2種も飛島では目線の高さで簡単に見ることができます。
前日はキビタキ、オオルリ、コサメビタキが多く入ってきましたが、あっという間に抜けたのか今日は少なく、しかも♀が目立つようになりました。
その後も鳥はパッとせず、出てくる鳥と言えば、カワラヒワとツグミ、そしてアオジくらいです。林道でミゾゴイ情報があったので行ってはみたものの、会うことはできませんでした。
続いて行った四谷ダム、山グランド、ヘリポートも芳しくありませんでしたが、鼻戸崎からは崖にへばりつく夏羽のヒメウや上空を飛び交うアマツバメの群れを見ることができました。
最後は校庭です。草がやや伸びて見づらいところもありましたが、ミヤマホオジロ、ツグミ、そしてノビタキの♂♀を見ることができました。珍しい種はいませんでしたが、ここは一番鳥影が多く感じました
春の飛島バードウォッチング 2日目
4/29。早朝、朝食前は校庭へ行きました。途中、電線にコシアカツバメが2羽止まっていました。校庭前にオオルリの♂がいましたが、元気ハツラツ、なかなか撮影できません。
校庭ではミヤマホオジロ、ツグミ、アオジなどの他、アカハラも降りて採餌しています。珍鳥カラアカハラが飛んできてタブノキに一瞬止まりましたが、すぐの中に消えてきました。残念!
校庭をあとにし、ダム裏林道を歩きます。ルリビタキ、アオジ、そしてクロジもちょこちょこ出ては消え、消えては出てきます。上からはアカハラ、クロツグミのさえずりがにぎやかに降ってきます。限られた種でしたが、ここだけは賑やかでした。
コマドリも増えたようで、あちこちからさえずりが聞こえていました。でも、姿は見られませんでした。朝食をとりに宿へ戻る際、オオルリが朝陽を浴びてとてもきれいでした。
朝食後は南から回りました。相変わらず鳥は少ない状態で期待できそうにありません。「1の畑」のムギマキも今日は確認できませんでした。「2の畑」「3の畑」も鳥影はなく、愛想の悪いニュウナイスズメを2羽見た程度。
最後はヒタキ、ムシクイ類を期待してダムのほとりへ行きました。待つことしばし。キビタキ、オオルリ、エゾムシクイがやってきました。しかし、なかなかいい所には出てきてくれず、思ったように観察できないまま解散の時間となってしまいました。
この時期は本来はヤツガシラやヒメコウテンシなどの珍鳥が楽しめる時期でしたが、昨年同様、今回も残念ながらそうなりませんでした。ちょっぴり残念な結果に終わりましたが、キビタキ、オオルリが目の前で見られ、離島の渡りを少し実感できた2日間でした。
【今回確認できた鳥達】
カルガモ、カラスバト、キジバト、ヒメウ、ウミウ、アマツバメ、ウミネコ、オオセグロカモメ、トビ、ハヤブサ、サンショウクイ、ハシボソガラス、ハシブトガラス、ヤマガラ、ヒガラ、シジュウカラ、ツバメ、コシアカツバメ、ヒヨドリ、ウグイス、ヤブサメ、エゾムシクイ、センダイムシクイ、メジロ、ムクドリ、コムクドリ、トラツグミ、クロツグミ、シロハラ、アカハラ、ツグミ、コマドリ、ノゴマ、ルリビタキ、ジョウビタキ、ノビタキ、イソヒヨドリ、コサメビタキ、キビタキ、ムギマキ、オオルリ、ニュウナイスズメ、スズメ、キセキレイ、ハクセキレイ、ビンズイ、アトリ、カワラヒワ、ウソ、シメ、ホオジロ、ホオアカ、カシラダカ、ミヤマホオジロ、アオジ、クロジ