ミャンマーの旅で一番気に入ってもう一度訪れたい場所を聞かれると、バガンをあげる人も多いのではないでしょうか。バガンでのいろんな楽しみ方をご案内します。
朝夕の景色に浸る
樹木と畑が続く緑の平原に数えることが出来ないくらいの大小さまざまな寺院や仏塔(パゴダ)が並んでいる様子は眺めるだけで荘厳です。夕陽を見るために訪れた大きな仏塔のそばで、お供え物を頭に載せた女性が小さな仏塔にお参りしているのを見かけました。仏教に深く帰依している人が多いミャンマー、バガンでは村ごと、何軒かの家でお金を出し合い仏塔を建ててお供えやお参りを日々の暮らしの中で当たり前のように行っているそうです。
田んぼの脇に立てられた小さな仏塔はより生活に溶け込んだ身近なものとして感じられます。
車から馬車に乗り換えて、細い道に入り小さな仏塔めぐりをするのも楽しいのでは。
歴史に浸る
バガンの遺跡は主にアノーヤター王がミャンマーの大部分を支配下に治めた時期(西暦1057年)から建設されます。当時バガンにはすでに密教系大乗仏教やヒンドゥ教も入って来ていましたが、王は上座部仏教を導入し国をまとめようとしました。そして1287年モンゴルのフビライハーンの攻撃を受けて衰退、滅亡。バガン王朝の物語はこの遺跡に封じ込められました。
バガン王家が折々に祈りをこめて建立したものや、ヒンドゥ教影響がうかがえるものや、当時の暮らしを垣間見れるもの(壁画)、ミャンマーのロゼッタストーンと評されるものなどバガンではその歴史に浸れる素材があふれています。
村をめぐる
ここでは人々は昔から育んで来た生活の知恵と豊かな自然の恩恵を受けて、今も生活しています。
たとえばシュロの木とともに暮らす村。
ヤシ科の常緑高木である「シュロ」は実の中に詰まった甘い汁からビール、ウォッカ、お菓子が作れます。樹液は砂糖や漢方薬に、幹の皮や葉の枝では家具が作れ、葉で屋根を葺きます。幹は家の柱になります。捨てるところがないほどです。
また、今も昔ながらに自給自足に近い暮らしをしている村もあります。畑作はもちろん、竹と馬の尻尾を使った漆器を作ったり、糸も紡いで織っています。はまきも自家製です。そんな村を訪問して素朴な暮らしに触れてみませんか? 何かが変わって来る気がします。
空を散歩する
3,000基近い寺院やパゴダのシルエット、大地に惠をもたらすエーヤワーディの大河、そして遠くに見える山々、早朝にこれらを眼下に見下ろす熱気球遊覧飛行が楽しめます。
約45分の空中散歩(ホテルからの送迎や着陸後の軽食の時間も合せると2時間半~3時間)です。風まかせなのでどの上空を飛ぶか、またどこに着陸するかはその日によってかわります。
遺跡上空から村上空を飛ぶこともあります。朝の村の活動が垣間見れることもあるでしょう。8人乗り、12人乗り、16人乗りがあります。ここ でしかできない体験、いかがですか? 期間は10/20~3/20まで。大変人気がありますのでお早めのご予約を。(弊社ではツアーの現地オプションとしてのみ取り扱っております)
精霊(ナッ神)信仰に近づく
ミャンマーで仏教以前から信仰されているナッ神が祀られているポッパ山。バガン王朝時代、歴代の王はこの山に詣でなければならなかったほど重要な場所でした。バガンから車で1時間半。麓にナッ神37体が祀られているお堂があります。新鮮な花とお供え物を持ってお参りする人が絶えない場所です。
そこから頂上まで片道40分くらいの階段が続きます。参道では履物を預けて裸足で登っていきます(それほど険しい階段ではありません、老若男女登っています)。鳥のさえずりも聞こえてくる自然に囲まれたポッパ山ではいたずらものの猿がいます。手に荷物を持たない、目を合わせないという注意を守りながら登っていきましょう。時には猿に通せんぼされることもありますが、そんな時は係りの人にいくらかのチップを渡し、猿に餌を与えて気をそらせてもらいその間に通り抜けるという面白い仕組みになっています(※猿のフンにご注意)。山頂にもナッ神や仏像、金ぴかの仏塔があります。