モンゴルという国の懐の深さを発揮して、、、

つむじかぜ189号より


7/1深夜、モンゴルのハグワ(MKTの社長)から電話が入りました。深夜に入ってくる国際電話は、大抵が悪い知らせです。案の定、モンゴルで先日行なわれた総選挙で、与党の革命党が勝利したが、一部で不正があったことが判明し、野党側がやり直しを要求。再選挙の可否をめぐって混乱し、7/1夜、野党側が革命党の本部が入ったビルに火をつけ暴徒化したという連絡でした。ハグワも、かなり興奮気味で「なんてバカなことしたんだ、、、」と悔しさを抑えきれない様子でした。

既に、新聞などで報じられた通り、非常事態宣言が7/2から4日間出されましたが、現在は、沈静化し、観光には全く影響はありませんのでどうぞご安心ください。

それにしても、モンゴルで、こんなに暴力的に混乱したことは、民主化されて以降なかったことですから大変驚きました。社会主義から移行して、まだ、20年弱ですが、最近は、貧富の差がかなり激しくなっていることは確かです。しかしそれが原因だ、という報道は少し短絡的だと思います。

旭鷲山も、今回の選挙で、国会議員になりましたが、モンゴル人の政治への関心の高さはかなりのものです。それが、暴走したともいえるし、もっと、細かな利害が絡んだのかもしれません。何せ、日本と違って、人口僅かに250万人の国です、ウランバートルに100万人が集中し、町を歩いていれば、知り合いと始終会う村社会なのです。多少はぶつかり合うことがありますが、お互いに顔が見える世界ですから、最終的には、共に生きていくしかないわけです。それが、遊牧民たちの生きていくための知恵であり、モンゴルという国の懐の深さです。

民主主義という新しい制度をかれらの知恵で、有効に活かしてもらいたいものです。

★弊社代表取締役原優二の「風の向くまま、気の向くまま」は弊社メールマガジン「つむじかぜ」にて好評連載中です。

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