携帯電話

つむじかぜ213号より


「学校への携帯電話持ち込み禁止」を、私は、至極当然のように思うが、何も知事まで出てきて決めるようなことかと疑問に思う。塾や稽古事、その送迎に携帯は欠かせないし、子供の安全を確保するためにも必要、という反論があるようだ。確かに、子供も親も忙しい毎日を送っているのでスケジュールを恙無くこなすには便利かもしれない。しかし、私の子供には持たせなかったが、それなりにやれたし大きな問題はなかったように思う。むしろ、親の安心や親の利便性の為に持たせているように思う。

こうしたことが問題になる度に、私は、親の責任で各家庭で決めれるべきだといつも思う。「学校が決めてくれないと子供がいうことをきかない。」という声を耳にするが、親としては、それではあまりにも情けない。もし、学校が決めるなら、生徒のため云々などと言わず、その学校が本来目的としている教育活動に支障があるからだと明確に言うべきだ。学校校長は、その学校の教育活動を遂行する責任があるのだから、そう判断したなら学校長の責任で決めればいい。それくらいの権限がなければ教育なんてできない。

我が家では、高校生から携帯を持ってもいいことにしているが、学校では使わないことになっている。果たして、守っているかどうかは分らない。部活が終わって8時過ぎても、なかなか帰らないので連絡するが殆ど出たためしがない。それでも、上の息子が、高校三年生で部活を引退したときに、「よく最後まで頑張った。一生の宝だ。」とメールしたことがある。普段は、メールのやり取りはしないし会話も殆どない。面と向かって照れくさいこともメールなら言える、ということもある。返事は「ありがとう」と短かったが十分だ。それ以来、再びやり取りはないが、何時かまた役に立つこともあるように思う。

私たちは、仕事柄、海外からメールをよく使うが、こんな便利なツールはそうはない。チベットとネパールの国境からでも通じるのだ。もう、携帯のない世界は考えられない。どうせなら上手く使いたいものだ。

★弊社代表取締役原優二の「風の向くまま、気の向くまま」は弊社メールマガジン「つむじかぜ」にて好評連載中です。

シェアする