エコツーリズムと未来

つむじかぜ224号より


NPO法人日本エコツーリズム協会(JES)が10周年を迎え、記念大会が3/16(月)に開催されました。同協会は、1998年にエコツーリズム推進協議会として沖縄で誕生しました。当時は、私もこのエコツーリズムという言葉をあまり知りませんでした。

エコツアーは、この10年でかなり一般的にも知られるようになりました。当時は、エコノミーツアー、エゴツアーなどと揶揄されたそうです。弊社は、エコツアーと銘打ったことはありませんが、風カルチャークラブの講座を通して、自然を五感で楽しむことの素晴らしさを伝えたいと考えてきました。

東京には自然がないとよく言いますが、自然がないというより自然を忘れてしまうような生活を繰り返しているだけだと感じます。自然は、求めれば、この東京にだって足元にあります。しかし、足元を見ようとしていないだけかもしれないと思うのです。
 
小学生のころ、秋の写生大会で、稲刈りが終わった田の向こうに、軒下に橙色の干し柿が、いっぱい吊り下げられた農家と遠く連なる南アルプスを描いたことをふと思い出すことがあります。今は、村の真ん中を高速道路が通ってそんな風景は消えてしまいました。

自然保護は叫ばれても、自然の再生はまだまだ具体化しません。コンクリートで固められた川の、そのコンクリートを剥がして自然の川を再生していく。お金を掛けて作った物を壊すためにまたお金を使う。納得しない人もいるでしょうが、それが、未来を作る大きな公共事業だと思います。そろそろ、そんな時代になってもいいと私は思います。

★弊社代表取締役原優二の「風の向くまま、気の向くまま」は弊社メールマガジン「つむじかぜ」にて好評連載中です。

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