*つむじかぜ225号より
私が毎朝通勤に使っている駅の売店が新しくなりました。構内のオープンスペースの一角でドアもありませんが、まるでコンビ二のようです。以前は、それこそどこにでもある旧来型の売店で、新聞や雑誌が中心でしたが、今は飲物や菓子類、パン、おにぎりなどが増えて買物客が随分増えました。特に、高校生が目立つようになりました。
しかし、私にとっては毎朝のリズムが乱れてなんともギクシャクして仕方がありません。私は毎朝、日経新聞を買います。新聞を取りお金を払うとアルバイトの女性が、レジを打ちおつりとレシートを渡してくれます。なんで、たった140円の新聞ごときにレシートがいるんだという思いと、苛立ちが一瞬沸いてきます。しかも、そのおつりを渡されるときに、反対の手が下から添えられます。マクドナルドなどでもそんな教育を店員が受けているようですが、一体、どんな意味があるのか不思議でなりません。
以前は、レジもなければレシートもなく、いつものおばちゃんが、慣れた手つきでさっとおつりを渡してくれました。中には、私の顔を覚えくれて、毎日、日経新聞を買うともう分っていて、顔を見ただけでおつりを用意しているようなおばちゃんもいました。そこには、慌てて新聞を買って乗りこむ私の気持ちを察してくれているような温かさを感じたりしました。
こんな感覚は、時代の中で無視されていくのかもしれませんし、おじさんの戯言と言われるかもしれませんが、今は、毎朝、なんだか、とても寂しい気持ちになります。
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