復活のラサ駐在 [LHASA・TIBET]

みなさんご無沙汰しております!
先日、ラサに戻ってまいりました。
長らく停滞していたこのブログ、ラサにいる限り力の及ぶ限り、これからも続けてまいりますので今後ともよろしくお願いいたします。

今春からはや半年が過ぎた。 チベットにとって、中国にとって、世界にとって、怒涛の半年。 生きがいをえたり、有名になったり、様々な形の利を得た人たちが多くいる一方で、深く関わっている人間ほど、その失ってしまったものが途方もなく深大であった。 言うまでもなく、チベットに住んでいる人たちが一番そうである。 この点はいくら強調してもしきれないくらい、大切なことである。 あまりにも外部の人間がチベットのことを語りすぎだから(僕を含めてか?笑)。 

メッセージが単純であればあるほど、どこかしらウソっぽく聞こえる。 どの国のどのメディアもその「メディア性」により(「メディア」とは「媒介」・「仲立ち」という意味)、現実をありのままに映すことなどできないのだ。 メディアを非難してもはじまらない。 メディアの限界や簡単に信じてしまうことの危険性を知り、我々の方がちょっと賢くならないといけない。

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(青空に映えるジョカン寺。 9月21日)

やはり自分の目でみたり、触ったり、匂ったりして、五感をフルに稼動させねば、現実というのは分からないものである。 チベットのことに関してもそれがいえる。 6月末からラサは再び外国人に開放された。 そしてオリンピックが終わった今、ラサは欧米人観光客でごった返している。 相変わらずのチベット人気だ。 

それにしてもラサは暑くなったものだ。 日本の夏の灼熱地獄に比べれば、天然のクーラーにいるようなものだが、それでもラサは昔に比べて暑くなった。 地球温暖化もチベットは例外にならないようだ。 今からちょうど8年前の9月、僕は初めてラサに来た。 秋風がぴゅーぴゅー吹いており、あのときの空気の冷たい感じや臭いを今でもよく覚えている。 ラサに友人や頼る人が一人もおらず、ちょうど研究もいきづまっていた頃だったので、その頃の焦燥感や不安な気持ちが、冷え込んだラサの雰囲気に包まれて、一層冷え込んだのであった(笑)。 

ラサはこれから秋冬に入る。
巡礼者が多くなり、青空が映え、ラサが一番輝く季節である。 

ラサは今までもラサであったがこれからもラサであろう。
チベット人も、こちらが苦笑したくなるほど、チベット人のままである(笑)。
最も大切なものは、そう簡単には変わらないのである。

Daisuke Murakami

9月24日
(ラサの)天気 くもり時々晴れ
(ラサの)気温 10〜21度
(ラサでの)服装 シャツと長ズボン。 日焼け対策は必須。 空気は非常に乾燥しています。 念のため、雨具も準備されるとよいでしょう。