鷹匠とカザフの誇り

強い信頼関係で結ばれたイヌワシ
強い信頼関係で結ばれたイヌワシ


鷹匠の家にホームステイ

アルタイ山脈やロシア国境も近いウランバートルの西方約1,300km、首都よりも1時間の時差があるほど離れているモンゴル最西端の県バヤンウルギー。アルタイ山脈のモンゴル国内最高のフィティン峰(4,374m)を擁するこの地には、騎馬民族の末裔・カザフ民族が伝統を守りながら暮らしています。両翼を広げると約2mもあるイヌワシを使った冬場の狩り(鷹狩り)や、2本弦の伝統弦楽器ドンブラで、その独自の伝統を広く知られるようになりました。「鷹匠の祭典 バヤンウルギーイヌワシ祭とホームステイツアー」では、狩りのシーズンを迎える直前の時期に、現役の鷹匠であるカザフ民族の一家にホームステイしながら、「イヌワシ祭」に出場するホームステイ先の家族を応援します。

ホームステイ家族(一例) ホームステイ家族(一例)



鷹狩りとは

イヌワシの視力は人間の10倍といわれています イヌワシの視力は人間の10倍といわれています



鷹狩りのシーズンは10月〜4月ごろ、つまり冬場です。鷹狩りといっても主にイヌワシが使われています。狩りの前にはイヌワシの狩猟本能を最大限引き出す為に、餌を与えずに極限の空腹状態に追いこみます。時には餌の代わりに木片を与えて吐き出させることで空腹状態を持続させます。そんな感覚が研ぎ澄まされた体重10kg近いイヌワシを腕に担ぎ、馬に乗り山を目指します。山の稜線から放たれたイヌワシはウサギ、狐、マーモットなどを見つけると急降下、その鋭い爪で獲物を捕らえます。草原や耕作地の少ない山岳地帯で厳しい自然条件が編み出した芸術的な狩猟方法です。
人類が鷹を使って獲物を取ることを始めたのは紀元前3、4世紀頃のこと、中央アジアの遊牧民だと言われています。カザフ民族は、その伝統を継承し続けている数少ない末裔なのです。

鷹匠カザフの青年

鷹匠の道具

Biyalai (ビヤライ)=皮の手袋
Tomaga (トゥマガ)=イヌワシの目隠し
Jem khar (ジェム カル)=えさ袋
Bardakh (バルダック)=乗馬中腕を支える二又の木


カザフ民族について

ウイでくつろぐカザフ人家族。カザフの語源は「冒険者」だそうだ ウイでくつろぐカザフ人家族。カザフの語源は「冒険者」だそうだ



バヤンウルギー県の人口のおよそ9割を占めるチュルク系遊牧民族。独自の言語カザフ語を母語とし、多くの人がイスラム教を信仰しています。カザフ民族の住居はウイと呼ばれ、形状はゲルに似ていますが、多量の積雪にも耐えられるように屋根の傾斜を急にしていると、一説ではいわれています。天井はゲルのそれよりも高く、天井を支える2本の柱もありません。室内や衣装には色彩豊かな刺繍が施されています。小麦粉を練ってつくった幅広の麺の上にジャガイモ、にんじん、茹で肉(主に馬肉)を載せた伝統料理「ベシュバルマック」は、カザフ語で5本の指という意味で素手で食べるのが流儀。その他、保存用馬肉ソーセージ「カズ」や、ヤクの乳から作る特有の地酒「イルキット」、乾燥チーズのクルトやバター(サルマイ)も絶品です。

伝統楽器ドンブラ

ドンブラの柔らかい音色は、父から子へと受け継がれていきます ドンブラの柔らかい音色は、父から子へと受け継がれていきます



古くからカザフ民族に伝わる伝統楽器「ドンブラ」。
全長は1mほどで、果物の梨のような形状が日本や中国で使われている琵琶を連想させます。弦は2本の撥弦楽器で、昔はヤギの腸でつくった弦を使用していましたが、今はナイロン製が主流になりました。元々は古の吟遊詩人たちが抒情詩・叙事詩を弾き語っていたドンブラの旋律ですが、現在もカザフ民族の日々の生活の中で、即興の歌詞や愛する人への思いをメロディーに載せた弾き語りという形で愛され、受け継がれています。


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