ツアー名:離島の夏鳥 三宅島 2日間
2019年6月1日(土)~6月2日(日)
文●ツアーガイド:峯尾 雄太 (みねお・ゆうた)
例年フェリーで向かっていましたが、今年は調布空港からひとっ飛び。土日2日間で三宅島を満喫できるので、お仕事がお忙しい方、短期間旅が好ましい方、船が苦手な方にはおすすめです。
三宅島バードウォッチング 1日目
調布空港から三宅島まで、飛行時間はあっという間の40分。三宅島空港から車で移動し、9時45分には新鼻荘に到着です。
観察に使わない荷物を預けて、庭のオーストンヤマガラ達に挨拶したあとは、アカコッコ館付近まで歩きます。
カラスバトがよく鳴いています。イイジマムシクイの個体数もとても多いようです。ただ、タネコマドリやモスケミソサザイはなかなか会えずこのときは声のみの確認でした。今年のツアーは例年より遅めなのが影響しているのかもしれません。
この2種は翌朝の観察に期待するとして、伊豆岬へ向かいます。とても天気が良くロケーション最高。アマツバメが乱舞してお迎えしてくれました。もちろんウチヤマセンニュウも頻繁に現れてさえずっています。さえずり飛翔もばっちり観察できました。
すぐ近くではカラスバトが3羽で乱れ飛び。その後、木や竹にじっと止まって姿をよく見せてくれました。今年はカラスバトの個体数が多いようです。これも時期のせいでしょうか。
ウグイスのさえずりやイソヒヨドリ、東京へ向かうフェリーにまとわりつくようなオオミズナギドリの超大群。また、毎年恒例のウミガメ(アカウミガメ?)も何頭か確認しました。
アカコッコの独特な低音のさえずりを聞いて、薬師堂の重厚な森を散策しながら帰ります。途中、タネコマドリやカラスバトを確認しました。
夕方、大路池(たいろいけ)周辺で軽く散策して初日は終了。新鼻荘名物の美味しい夕食をいただき、アオバズクの声を聞いて就寝です。
三宅島バードウォッチング 2日目
4時半出発で散策開始です。期待していたタネコマドリは個体数が少なめでモスケミソサザイもいまいち、やはり時期が遅いようです。アカコッコとカラスバトはこの日もよくさえずって、姿も見られました。
珍しいサンコウチョウやアオバトのさえずりも聞こえてきました。私も初めてでしたが、とても違和感があります。
大路池にはアオサギやダイサギ、ゴイサギ幼鳥もいます。ホオジロやホトトギスのさえずりを聞き、イタチの採餌も観察して早朝散策は終了。宿に戻って朝食です。新鼻荘は朝食も美味なのです。
朝食後に再出発。アカコッコの地上採餌のほか、ようやくタネコマドリのさえずりを観察できました。
アカコッコ館ではモスケミソサザイが営巣中です。水浴びするタネコマドリ♂♀やメジロ達も観察できて、ガイドとしては一安心。
この後は天気が下り坂のようです。一度、宿に戻り昼食をいただいて、オーストンヤマガラを観察しながらのんびりします。
最後にサタドー岬に立ち寄り、イソヒヨドリやアマツバメ、コシアカツバメを観察してから空港へ。
離島航路の飛行機は小さいので、飛行中は大型機とは違う不思議な感覚です。空中を滑るように横須賀や横浜、川崎、調布上空を通過していきます。地上の景色を楽しみながら飛行機は16時半に調布へ到着。
今回もバードアイランド三宅島を満喫することができました。
【今回観察できた鳥達】
カラスバト、アオバト、キジバト、オオミズナギドリ、カワウ、ゴイサギ、アオサギ、ダイサギ、ホトトギス、アマツバメ、ウミネコ、アオバズク、コゲラ、ハシブトガラス、オーストンヤマガラ、シジュウカラ、ツバメ、コシアカツバメ、ヒヨドリ、ウグイス、イイジマムシクイ、メジロ、ウチヤマセンニュウ、モスケミソサザイ、アカコッコ、タネコマドリ、イソヒヨドリ、サンコウチョウ、スズメ、カワラヒワ、ホオジロ、コジュケイ
*イタチ