スルヤの来日

*風のメルマガ「つむじかぜ」738号より転載

ネパールからトレッキングガイドのスルヤが今朝、羽田空港に着いた。スタッフが迎えに出て、そのまま中野の本社に直行してきたので、11時過ぎには事務所に顔を出してくれた。もう、彼とは30年近くの付き合いになるが、私がいうのもなんだが、少し顎の周りに肉がついた。
タイ航空の深夜フライトで来たので、睡眠はとれたか尋ねると、「半分くらいは眠れました」と答えが返ってきた。わたしは、深夜便が苦手だがスルヤも少し辛かったようだ。

実は、明日からモンゴルへ行く。最近はネパールでも乗馬のツアーを行っているので、モンゴルで乗馬の勉強をしてもらうためだ。ネパールの乗馬は、モンゴルと違って草原を疾走するような訳にはいかない。車道を通ったり、トレッキングの道で乗馬したりする。あるネパール人が、英国で覚えてきた牧場をポカラで経営していたので、声をかけツアーを受けてもらっている。

もちろん、スルヤはモンゴルになど行ったことはない。おそらく、5月に弊社のスタッフがネパールへ行って話をするまで、モンゴルへ自分が行くなどということは、考えもしなかっただろう。私は、無理じゃないかと思ったが、スルヤがあっさり行きたいというので、この話がトントンと進んだ。モンゴル風トラベルも喜んで受け入れてくれた。

ネパール人は、順応性が高いから特別な心配はしていないが、どういう感想をもつか興味深々である。ネパールとは全く違う自然だが、カルチャーショックはないと思う。すでに、ネパール風トラベルのスタッフが3人はモンゴルへ行っているが、すぐに馴染んでいた。トレッキングと乗馬では全く違うが、ガイドを長年している彼だから、内容は全く違っても、要領よくすぐに覚えてしまうに違いない。

昨今は、日本で働くために大勢のネパール人が来ている。8月末から関空へ再び飛び始めたRA(ネパール航空)も、マーケットは日本に来るネパール人たちである。日本人のマーケットは、今回は、ほとんど眼中にないらしい。その証拠に、いまだに日本の旅行会社の間ではセールスがほとんど行われていない。弊社もフライトが安定するまでは慎重に扱っていこうと思う。

スルヤは、もうすっかりネパールに根を下ろして家族と一緒に暮らしている。折角得たチャンスである。勉強も大切だが、モンゴルという国を大いに楽しんでほしい。但し、モンゴルの酒はキツイ。ウォッカをがぶ飲みすると腰が抜けてしまう。今日は、これから彼の歓迎会だ。くれぐれも、モンゴルでは酒に気を付けるよう釘を刺しておこうと思う。

★弊社代表取締役原優二の「風の向くまま、気の向くまま」は弊社メールマガジン「つむじかぜ」にて好評連載中です。

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