【開講記】 12/8 台風の爪痕残る多摩川中流域 はやにえを探す

講座名:12/8(日)はやにえを探して 多摩川中流域


前日の寒空の雨模様から一転、快晴の朝です。朝は冷え込んだので地面には霜があります。

台風の影響はどうなっているか? モズの「はやにえ」はあるのか? 確かめるべく多摩川へ向かいます。

観察風景観察風景

日の当たる河川敷に出ると暖かく感じます。遠くで富士山が白く輝いています。きれいな芝生があったグランドは一部の土がえぐれたようにむき出しになっていますが、川面には元気なオオバンがたくさん浮かんでいます。

濁流の影響が残る川岸のクルミの木で早速「はやにえ」発見です。あまり原型を留めていませんが、コガネムシの幼虫かな。ちなみに葉を落としたクルミの枝先の模様は「羊の顔」に似ています。

クリックで「はやにえ」画像

今度は大量のオオバンが川岸に上がってきて採餌中です。新鮮な緑の草が好物なんですね。

カモ類もたくさん浮かんでいます。ホオジロガモが潜水を繰り返していますが、「ホオ」が白っぽくないので若手か。集団で移動中のハシビロガモは、そろそろ婚活が始まるのでしょうか。ヨシガモはナポレオン帽のような頭が目立ちます。

ヒメアマツバメは上空でくるくる旋回しています。青空に映えますね。

ヒメアマツバメヒメアマツバメ

アカエリカイツブリがいます。河口の近くが好きそうなので、この中流域で見かけるのは珍しいかもしれません。

このあとカイツブリとカンムリカイツブリ、ハジロカイツブリも観察できたので、あとはミミカイツブリが出ればパーフェクトでした。

カイツブリカイツブリ

中州にカワウが3羽います。羽の色がちょっと淡い感じの固体は若手でしょうか。脚の羽が白くなってきている固体はそろそろ婚活時期に突入か。

魚を捕まえてくわえていますが、思いのほかサイズが大きいのかなかなか丸飲みできず苦戦しています。

カワウカワウ

河原にタヒバリがいます。見た目が地味なので河原の景色がいい隠れ場所になっています。上空にはハイタカが舞っていました。角尾でタカ類の中でもスマートなイメージです。

2羽のホオジロが枝に止まっていますが、1羽は尾羽がありません。何かに襲われたのでしょう。飛び方も少しぎこちないです。

はやにえゾーンにやってきました。近くの張ってあるトラロープにモズが止まっています。

昨年までは木の周辺で背の高い草が繁っていましたが、今年は草がほとんどありません。それでもミミズやバッタのはやにえが見つかりました。

モズモズ

クリックで「はやにえ」画像

世田谷通りに出て橋を渡ります。川岸でカワセミが魚を捕まえています。カワセミにしてはなかなかの大物です。やや時間はかかっていましたが何とか丸飲みに成功です。

宿河原の堰にやってきました。下流の小さな中州でセグロカモメがフナをつついています。丸飲みするには少々サイズが大きいのか、クチバシで捌こうとしていますがなかなか上手くいきません。流れの浅いところではコサギが獲物を狙っています。

堰は半分ほどが補修工事中で、昨年は大量のカモ類がいましたが、今年は少なめです。たぶん少し上流に移動しているのでしょう。ユリカモメやカワウ、ダイサギ、イソシギの姿があります。

近くの「せせらぎ館」の横で鳥合わせをして終了。台風の影響が随所に感じられる観察となりました。次回は年明け1回目1/5(日)冬の雑木林と湖の野鳥 狭山丘陵バードウォッチングです。

【今回観察できた鳥達】

ヨシガモ、オカヨシガモ、ヒドリガモ、マガモ、カルガモ、ハシビロガモ、オナガガモ、コガモ、キンクロハジロ、ホオジロガモ、カイツブリ、カンムリカイツブリ、ハジロカイツブリ、アカエリカイツブリ、キジバト、カワウ、アオサギ、ダイサギ、コサギ、オオバン、ヒメアマツバメ、イソシギ、ユリカモメ、セグロカモメ、トビ、はいたか、カワセミ、モズ、ハシボソガラス、ハシブトガラス、シジュウカラ、ヒバリ、ヒヨドリ、メジロ、ムクドリ、ツグミ、ジョウビタキ、スズメ、キセキレイ、ハクセキレイ、セグロセキレイ、タヒバリ、ホオジロ、アオジ、ドバト

風の鳥日和
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