講座再開しました!
牧畜を営むカザフ人の日常生活において時間と資源は限られている。そのような環境にあっても、カザフ人はあるものを最大限に生かし、無駄なく合理的にものづくりを行う。彼らが作るものには草原で共に生きる家族を想う心が詰まっている。刺繍をはじめとする手芸を通じて遊牧民の知恵を学び、その心に触れる。
カザフ人は枠を抱えながら、先が鋭い鉤針を使って刺繍します。これは、中央アジア地域で見られる刺繍技法の一つです。カザフ人はこの鉤針を細い鉄材、あるいはスプーンの先端を切り落としたものを利用して作ります。
参加者の刺繍のレベルは問いません。難易度が高い刺繍ではありますが、手芸が全くの初めての方でもご参加いただけます。
※カザフ紋様をひとつ完成させることを目標にします。
【全ての開講日は同じ内容です。午前と午後も内容に違いはありません。あえて平日の日中にも開催します。ご都合のよい日にちでお申込みください。】
廣田 千恵子 (ひろた ちえこ)
遊牧民の手芸・装飾文化研究家
千葉大学大学院人文社会科学研究科博士課程在学中。大学院在学中にモンゴル国西部バヤン・ウルギー県に2年留学し、カザフ人と共に生活することで彼らの文化を学ぶ。特に、遊牧民の手芸文化・装飾文化に関心を持ち、バヤン・ウルギー県滞在中にカザフの手芸技法を習得する。『カザフ情報局 KECTE』を通じて、主にモンゴル国のカザフ人に関する情報発信を行っている。『中央アジア・遊牧民の手仕事 カザフ刺繍』(誠文堂新光社 2019)共著。