旅がしたい。日に日にその思いが強くなります。と同時に、どうしたら旅ができるようになるのか日々考えてしまいます。緊急事態宣言が解かれて、時間が経てば、旅ができるようになるのでしょうか。「今は、来ないで下さい!」と沖縄県知事や箱根町の方々、そして全国の名だたる観光地の方々が断腸の思いで、そうおっしゃったんだと思います。その“今”とは、いつでしょうか。あのGWの期間のみでしょうか。少なくともそうではないでしょう。緊急事態宣言が出ている内はということかもしれませんが、コロナが終息するまでは、ということかもしれません。
しかし、この状態が長期に渡れば、断腸の思いでおっしゃった首長さんたちの各自治体の宿泊施設、レストラン、土産物屋など観光で食べて来た人たちが息絶えてしまいます。私たち旅行会社も同じです。弊社はインバウンドはやっていませんが、2003年に小泉首相がこの日本を観光立国にすると宣言して以来、増え続けた訪日外国人で、いくつもの観光地が息を吹き返し、観光に携わる若者たちが全国で増えてきていました。その産業が、今、息絶えようとしています。
今日、(一社)日本旅行業協会の会合に出てきましたが、新型コロナ感染症に対応したガイドラインについて話しがありました。やはり、最低ラインのガイドラインを作って実施しないと、責任ある対応とは言えません。しかし、密にならないように、やることは大変難しいことです。家族単位、知人単位、少人数となると団体旅行はできなくなってしまいます。それで、観光産業は、成り立つのでしょうか。
ツアー参加者の方々にも、充分、新型コロナ感染症が終息していない状況下で旅をすることは、感染のリスクがないわけではない。旅行会社は、可能な限りの感染対策をしますが、絶対の安全を保障することはできない。ということも十分ご理解いただかないとできません。
それでも、人間にとって旅は止むことのない欲求です。コロナが終息したら旅をしたい、と多くの人が思っています。不要不急などといわれますが、旅は、私たちに潤いと喜びを与えてくれる文化です。この感染症と折り合いをつけながら、旅を再開させる。今、私たちは、そのことを必死に考えています。
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根本宏美2020.05.12 10:06 pm