江戸時代、東海道の西の起点(三条大橋)として人々が集い、明治末期頃までは銀行や商店などが立ち並ぶメインストリートとして栄えた三条通。1912年(明治45)に四条通の拡張工事が行われ、その賑わいは移りましたが、それにより却って多くの歴史的建造物を残すことになりました。
現在三条通の中でもひときわ目を引くのが、威厳を備え佇む京都文化博物館別館(旧日本銀行京都支店。国の重要文化財)。東京駅や日本銀行本店等を手がけた日本近代建築の父とも呼ばれる辰野金吾とその弟子の長野宇平治が設計しました。
学芸員の村野さんと共に三条通の建築物を巡り、赤煉瓦に白い花崗岩のラインが映える博物館のモダンな外観や、天井が高く自然光が優しく照らす内部(一般非公開箇所の2階や金庫等)も見学します。
~当日の流れ~午前10:00京都市営地下鉄 烏丸御池(南改札口)集合。三条通りの近代建築(銀行、郵便局等)の外観を専門家の解説を聴きながら散策します。京都文化博物館(別館)外観と内部を見学後、博物館前にて解散予定12:00
講師
村野 正景 (むらの まさかげ)
京都府京都文化博物館学芸員。金沢大学古代文明・文化資源学客員准教授。中国、英国、中米の大学や博物館、文化組織等で文化遺産保護・活用に携わってきた。現在は博物館別館の重要文化財建造物(旧日本銀行京都支店)の担当として、ツアーやイベント、展覧会『辰野金吾没後100年 文博界隈の近代建築と地域事業』等を実施。大学や企業、まちづくり組織等と連携した近代建築の3D測量等、文化遺産のこれからの楽しみ方も模索中。