7月の前半から、県民割の対象を全国に広げた旅行割引制度が始まる。2020年の夏に始まったGo To トラベルの事実上の再開ともいえよう。しかし、Go To トラベルは様々な批判を浴びたためか、名称も含めて一新したいと考えているようだ。予算は再開できなかったGo To トラベルの予算も充てて約8000億円になる。
Go To トラベルは割引率が大きかったために、高額宿泊施設などに利用が集中し、金持ち優遇策だと批判された。今回は、そうした批判を避けるために割引率を下げるようだ。したがって結構長期に亘り実施されそうだ。また、Go To トラベルが感染を拡げたという批判もあったが、今回は、既に人の動きが活発になっている中で行われる。まさか、これが感染拡大に繋がる云々という批判は起きないと私は思う。
弊社も、早くみなさんにご案内したいが、詳細がまだ決まっていない。前回は国の予算で国が一括してやっていたから、Go To 事務局に申請するだけで済んだが、各県に予算が配られ各県が実施することになると、どうやって申請や精算を行うのか。もう2週間ほどで始まるというのにさっぱり分からない。きっとドタバタしてみっともないことになりそうだが何とかするしかない。
海外旅行は、さあ始めるぞと色めき立ったが、実際に行くとなると皆さん慎重になるようだ。さらには、現地のPCR検査で陽性になったら隔離されると説明すると引いてしまう方が多い。米国もCDCの見解が出て米国入国前の検査はなくなった。G7では、入国前の検査を要求しているのは日本だけになった。すぐに日本が米国に追随するとは思えないが、日本入国前のPCR検査がなくなる可能性はなくはない。
東京都医師会会長の尾崎治夫氏が、6月14日の定例記者会見で、「2類相当からいきなり5類は難しいが、2類相当から脱却した方が良いと考えている」と語り、東京都における新型コロナウイルス感染症による死亡率が0.3%を切った今、新型コロナの感染症法上の分類について改めて議論する必要性を訴えた。陽性になった場合の費用負担についても国が持つことも踏まえての議論だと思う。医師会は、コロナに関してはずっと慎重だったが、漸くアフターコロナへと前進する方向で語り始めた。賛成である。
6/14、東京都の重症者(従来基準)が0人になった(15日は1人)。オミクロン株の特性を踏まえた重症者数でみても10人(病床利用率は2.4%)に過ぎない。東京都はこれを毎日発表しているが、マスコミは新規感染者数ばかりを取り上げ、重症者数へと指標を変えようとしない。東京都は、肝心なことは病院が逼迫するか否かであり、重症者の数に注目してほしいと言っているがマスコミはまるで変わらない。
こんなマスコミでは、社会の実相は伝わらない。今も、新聞やスマホでニュースは読んでいるが、テレビは殆ど見なくなった。キャスターたちの事なかれ主義の感想や、コメンテーターたちの無責任な物言いに腹が立たなくなった分、健康的である。