先日、箱根に1泊2日で出かけた。30名ほどの団体だったが、バスや電車や車で現地集合現地解散。団体旅行の煩わしさはなく落ち着いた時間が持てた。
金曜日の夜の宴会と翌日のセミナーで解散となったが、帰路、富士屋ホテルのレストランに10人ほどで立ち寄って昼食に名物のカレーを食べた。注文してから20分ほど何も出てこなかったが、誰も苛立ちもせず談笑しながら、ゆっくり食べて2時間ほど過ごした。以前なら、予定が終わればさっさと家に帰ったかもしれないが、幸か不幸かコロナが旅行を新鮮で価値あるものに変えてくれたように思う。
話はまたコロナのことだが、最近、私たちの業界では“全ては28日以降になる”と言われている。7月にも“10日を過ぎないと何も動かない”と言われた。案の定、斉藤鉄夫国土交通相は20日の会見で、「引き続き今後の感染状況を見極めた上で、感染状況の改善等が確認できれば、速やかに実施したい」と従前の見解を述べただけだった。国葬に参議院選挙、ことの賛否はともかく、何か大きなイベントがある度に全ての判断が止まってしまうのでは困る。
私たちは、一日も早い水際対策の一層の緩和を待っている。何故なら、ワクチン接種3回を条件にPCR検査が免除されたものの、殆どの外国人は3回もワクチンを打っておらず免除にならないからだ。更に日本は今だに全ての国へVISA取得を求めている。これではインバウンドは何時までたっても閑古鳥が鳴いたままである。
ある事情通の方から、“もはやワクチン接種を条件にする科学的な根拠がないのは政府も承知しいている”と聞いたが、妙に納得してしまう。どう考えても、ワクチン接種3回と2回、または接種なしで水際対策上の線引きをする理由が分からない。重症化リスクは、ウイルスの侵入を食い止める水際対策の目的には関係がない。また、海外の方が、感染リスクが高いというわけでもない。
9月になって一層の水際対策の緩和を進めると言い出したので期待したが、国葬のことが政治問題化し焦点化するとそのまま止まってしまった。支持率も下がり旅行云々どころではないらしい。
それでも、嬉しいことに国内旅行は結構動き出したようだ。自家用車で近場が主流になってはいるが、全国旅行支援で飛行機や列車を使った長距離旅行へとシフトし旅行への不安払拭に繋がることを期待したい。私も、秋には八ヶ岳や出雲に出かけ、モンゴルにも夏の反省会をしに行く。来年の3月にはNepal Kaze Travel30周年記念ツアーも企画中だ。
私も、今迄の分を取り戻すべくどんどん出かけたい。空や海や山が、今までとは違った色に見えるかもしれない。ファン・ゴッホの“種蒔く人”のように、空は照り付ける太陽で黄色に、大地は紫に見えたらどんなに素晴らしいことか。旅は、やはりいい!