1月20日、岸田首相は、原則として今春から5類へ移行する方向で検討を進めるよう加藤厚生労働大臣に指示した。今週に入って、4月下旬から5月初めにと移行時期についても随分具体的になってきた。この5類への移行を巡ってSNSなどで様々な方が見解を述べている。段階的な移行を望む声が多いようだが、慎重論も結構見受けられる。
オミクロン株になってから、死亡率はインフルエンザ並みだと解ってきたようだが、死亡者の絶対数はかなりの数に上っている。また、最近、身の回りで罹患する人が増えてきて、倦怠感や味覚障害といった後遺症で悩む人の声も身近に聴こえてくるようになった。後遺症は、やはり心配である。
しかし、一番驚くことは、検査キットを買ってきて自分で検査して陽性になっても、熱があったら来院を断られ、医療にアクセスできないという事態が起きていることである。中には、発熱外来すら制限され高齢者しか見てもらえないなどという市区町村もあるから驚きだ。
おろし金でこするような激しい喉の痛みがあっても何の治療も施されない。いったい、どこへ行ったら、あの塩野義製薬のゾコーバという治療薬を処方してもらえるのか。さっぱり分からない。こうした状態は、インフルエンザと同等の死亡率であるのに、2類相当に分類されているが故ではないのか。医療関係者の苦労や献身的な努力には敬服するばかりだが、どこかおかしくないだろうか。
昨年の10月11日、大幅に水際対策が緩和された。但し、帰国後の隔離を不要とするためには、現在も「ワクチン接種を3回以上した接種証明書」または「帰国前72時間以内のPCR検査による陰性証明書」が必要である。現在、ワクチンを3回接種している国民は67.9%に留まっており、約4,000万人は2回以下である。
やっと3月15日から再開される外国船ダイヤモンドプリンセスの日本一周クルーズも、ワクチン接種3回を乗船の必須条件としたため、持病などの影響でワクチン接種ができない高齢者は参加を諦めざるを得ない。業務渡航も多くの会社は最低限必要な出張のみで、原則、海外出張をまだ認めていない。
それでも、海外に出掛ける人たちで混雑した成田空港が映し出されたことや、5類へ移行のニュースが何遍も流されてきたせいか、夏の海外旅行の問い合わせが徐々に増えきている。待ちに待った海外旅行本格再開が近いと感じている。
また、子供はワクチン接種回数3回未満の場合が多いため、今は親子で海外にはいけないという声も聞くが、これは誤りである。
有効なワクチン接種証明書を保持していない18歳未満のこどもについては、有効な接種証明書を保持する同居する親等の監護者が同伴し、当該こどもの行動管理を行っている場合は、特例的に、有効な接種証明書を保持する者として取り扱い、当該監護者と同様の陰性証明書の免除が認められることになります。(引用:厚生労働省)
決して軽々に2類から5類への移行を主張しているわけではないが、海外旅行を主たる事業とする私たちにとっては、これが長いトンネルの出口のように思えてならない。漸く夏のツアーパンフ『風の季節便』も近々皆さんの手元に届く手図だ。どうぞ、久々の海外旅行をお楽しみいただきたい。社員一同、お問い合わせ・お申し込みをお待ちしております。