歳末所感

今年も余すところ後4日。この一年を振り返ると大変不思議な思いがします。コロナはあれほど大きな禍だったのに、何故か、遠い昔のことのように感じます。しかも、まだ海外旅行はコロナ以前の人数には戻らず、弊社も日々苦しんでいるというのに。一種の逃避行動なのか、それともあまりにも強く精神を痛めつけられ、私にも正常性バイアスが働いているのかもしれません。

何はともあれ、2024年上期のツアー総合パンフ『風の季節便vol.22』がなんとか年内発行を果たし、24日ころまでには、皆さんの手元にお届けできたようです。早くも夏の予約をいただいています。円安だ、世界の物価高騰だ、航空券代金の高止まりだと、言い出せば切りがないほど海外旅行を取り巻く環境は厳しいですが、皆さんの、旅をしたいという思いに何とか応えたいと思います。

一昨日の26日、「第45回全日本ジュニアクラシック音楽コンクール入賞者披露演奏会」を聴きに行きました。クラシック音楽のすそ野を広げようという試みだと想像しますが、私は小さなころからこういう世界に縁がなかったので、壇上の演奏者たちを大変羨ましく思いました。

小学生から大学生まで、バイオリンやピアノなどそれぞれの部門での入選者が演奏します。中学1年生、バイオリンの部のAちゃんをお目当てに弊社のスタッフ3人と出かけました。私自身は、正直いってあまり期待していなかったのですが、あまりのレベルの高さにたまげてしまいました。私には技巧的なことはよくわかりませんが素直に感動しました。一緒に観に行ったクラシックに詳しい弊社のスタッフは、「Aちゃんの演奏からは音楽が聴こえてきました。音楽を奏でていましたよ。感動して思わずブラボーと言いそうになりました」と興奮していました。確かに、ブラボーです。本人も自分の演奏に満足したのか、演奏後の笑顔が大変印象的でした。

年内または年明けには、SOMPO美術館で開催されている企画展「ゴッホと静物画—伝統から革新へ」と国立西洋美術館で今行われている「パリ ポンピドゥーセンター キュビスム展—美の革命 ピカソ、ブラックからドローネー、シャガールへ」を観に行こうと思います。

そして来年は、モンゴルのオペラ劇場でオペラを観てみたいと思います。2023年、ローマ歌劇場が日本で引越し公演をしましたが、その『椿姫』でジョルジョ・ジェルモン役を演じたアマルトゥブシン・エンクバートというモンゴル人バリトン歌手がいます。彼の公演をモンゴルで聴いてみたいものです。

今年も大変お世話になりました。心より御礼申し上げます。皆さま、よいお年をお迎えください。

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