風カルチャークラブのモンゴルツアーにおいて、長きに亘り同行講師を務めていただいている西村幹也さん。遊牧民の視点や精神文化を正しく知ることができれば、『遊牧文化』の世界観を紐解くことに繋がります。今回はオンライン講座のシリーズ第1部。ぜひご参加ください。
《配信形式》ZOOM
《参加費》3,300円/回 全5回一括申込の場合:15,000円
《見逃し配信公開期間》全回共通:2025年4月6日(日)迄
《各講座の内容》
第1回 1月9日(木) 模様のひみつ -遊牧民の祈りと願い-
人はなぜ模様を描くのか?何を見て描くのか?模様の意味はあるのか?どの民族、文化においても人々は様々な造形活動をしています。今回は、特にモンゴル人(ちょろっとカザフ人)遊牧民の目になってみようかと思うのです。
第2回 1月23日(木) 遊牧民のオトコとオンナ -求められる男性像と女性像-
一見すると、朝から晩まで働いている女性がいて、どっかにいってなにしてるんかわからないくせに帰ってきたら酔っ払っていたりする男がいて…。ん? 男尊女卑か? などというように見える遊牧家庭。しかし、遊牧世界ならではの愛情溢れる男女関係があるのです。遊牧男性や女性の悩みも、あそこならではなのです。
第3回 2月6日(木) 精霊と交わるシャーマン -世界に調和をもたらす人々-
モンゴルにおけるシャーマンとはどのような人たちだったのか? 1994年に収録した貴重なシャーマン儀礼映像(日本最古の映像かもしれません)をご覧頂きながら、数名のシャーマンを紹介します。彼らがなにをなぜするのか? 彼らの実際をご覧頂きます。シャーマニズムを一般化して語り、理解するのではなく、現地の人々にとって、どんな人であることが求められるのか? そんなことをハナします。
第4回 2月20日(木) モンゴル遊牧民の世界観 -見えてる世界と見えない世界-
シャーマンがどんな人たちなのか? という前回の講座をうけた形で、彼らを取り巻く世界がどんな形をなしているのか? 講座シリーズ中に何度も出てくるテンゲルとは何か? なども含めて考察していきます。
第5回 3月6日(木) 遊牧文化と口承文芸 -民話から読み解く遊牧世界-
モンゴル文化の真髄は口承文芸にあると言われています。しかし、モンゴル語がわからない人が翻訳されたモノを理解するのと、彼らが理解し、感じるモノは異なります。その入り口をモンゴル語にもとめながら、様々な民話を解説します。「モンゴル人はこういう言葉を聞くと…」などを紹介しながら、彼らが楽しんでいる世界を垣間見たいと思います。講師が全国各地で行っている民話ライブ「モンゴルの噺」「遊牧民の噺」の講義版です(ライブとあまり変わりないかも知れませんが)。
遊牧民の土地を歩き続けるフィールドワーカー
西村 幹也 (にしむら みきや)
NPO法人北方アジア文化交流センターしゃがぁ理事長。
文化人類学、宗教人類学を専門とし、北アジア地域でのフィールドワークを30年以上にわたり続け、草原地域の遊牧文化から、シャーマニズムやタイガのトナカイ飼育民(トゥバ民族)、アルタイ山脈地域のカザフ民族たちの生活文化など追い続けている。得た知識や情報、体験を広く伝えたいと情報紙発行、遊牧文化講座、コンサート、写真展、展覧会、講演会など様々なイベントを精力的に開催する他、北海道羊蹄山に北方アジア遊牧民博物館を自力で建築、運営している。これら活動がモンゴル国によって認められ、モンゴル国友好勲章を授与されるにいたる。大阪大学非常勤講師(2021~)。単著『もっと知りたい国モンゴル』(心交社 2009)の他、共著多数。