第14回●「ウドゥンバラ」三千年に一度だけ咲く花
小川 康の『ヒマラヤの宝探し 〜チベットの高山植物と薬草たち〜』 薬草実習から戻ると大学は後半戦に突入し、メンツィカン名物の暗誦試験に向けて全員が準備に取り掛かる。教典と解説書を合わせて80分にも渡り早口言葉のスピードで […]
小川 康の『ヒマラヤの宝探し 〜チベットの高山植物と薬草たち〜』 薬草実習から戻ると大学は後半戦に突入し、メンツィカン名物の暗誦試験に向けて全員が準備に取り掛かる。教典と解説書を合わせて80分にも渡り早口言葉のスピードで […]
小川 康の『ヒマラヤの宝探し 〜チベットの高山植物と薬草たち〜』 8月下旬、20日間に及ぶマリーでの薬草実習を終えてテントなど機材一式をトラックに詰め込むと、上部には僅か1m ほどの隙間が残され、そこに最後の忘れかけた荷 […]
小川 康の『ヒマラヤの宝探し 〜チベットの高山植物と薬草たち〜』 「オガワ、ルクルをどこへ採りに行くんだ?」 「あっ、ああ・・・。あの辺りかなあ」 同級生からの問いに、なんとも白々しい答えをしてしまったが、案の定、彼には […]
小川 康の『ヒマラヤの宝探し 〜チベットの高山植物と薬草たち〜』 薬草実習最終日、パルーを採取するよう指示が出され、男子はそれぞれが鎌を手にしてベースキャンプを出発した。 「オガワ、どうする」 親友のジグメの問いは、すで […]
小川 康の『ヒマラヤの宝探し 〜チベットの高山植物と薬草たち〜』 6,7月の夜、大学は白い花クムタ(ナス科)の香りに満たされる。クムタは昔からチベットの詩や経典の中に芳香の代名詞として頻繁に登場するもののチベット本土には […]
小川 康の『ヒマラヤの宝探し 〜チベットの高山植物と薬草たち〜』 キャンショッパ、日本語に訳すと「孤独な翼」は薬草実習(第一話参昭)が行われるマリー周辺の山腹を美しく彩 るが薬草として採集の対象にはなっていない。しかし過 […]
小川 康の『ヒマラヤの宝探し 〜チベットの高山植物と薬草たち〜』 日本では悪名高きトリカブトを紹介しましょう。チベットでは各地に生えていますし、日本でも山に入ると意外と簡単に見つけることができます。加工したものを附子(ブ […]
小川 康の『ヒマラヤの宝探し 〜チベットの高山植物と薬草たち〜』 メンツィカン(チベット医学暦法大学)のヒマラヤ山中での薬草採取実習の 4日目。びしょ濡れのままトラックの荷台に押し込められた40人の実習生達には重い雰囲気 […]
小川 康の『ヒマラヤの宝探し 〜チベットの高山植物と薬草たち〜』 午後1時に4時間目の授業が終わった後、火水木曜日は夜の7時の読経まで自由時間となるので、僕はたいてい日本食レストランへお昼を食べに出かける。レストランは大 […]
「草を楽しむ、と書いて薬という漢字が出来ました。まずは草から始めませんか?」 これ、私が薬局に勤務していた時に発行していた薬草通信のキャッチフレーズなんです。そんな私が何故、チベット医学を志したかといいますと…、仏教に興 […]
小川 康の『ヒマラヤの宝探し 〜チベットの高山植物と薬草たち〜』 背を向けるように大学を突然飛び出し、日本に滞在中の僕の下に親友のジグメから手紙が届いた。クリスマスの前、12月20日頃だったように思う。クラスメートはみん […]
小川 康の『ヒマラヤの宝探し 〜チベットの高山植物と薬草たち〜』 聖なる湖ラツォ。標高4,300mの峠に位置し、そこへの道のりは限りなく険しい。そして、ラツォの周辺にだけ群生しているというドラマチックな薬草ミンチェン・セ […]