

第137回●ゾ ~ラダック遭難事件~
吹雪の中を進むタシとゾ 北海道の大牧場でアルバイトをしたのは22歳の夏(注1)。生まれてはじめてツナギの作業着に身を包むと気分はすっかり『北の国から』だ。朝4時に起床し搾乳の手伝いがはじまる。僕の仕事は搾乳を終えた牛を順 […]
吹雪の中を進むタシとゾ 北海道の大牧場でアルバイトをしたのは22歳の夏(注1)。生まれてはじめてツナギの作業着に身を包むと気分はすっかり『北の国から』だ。朝4時に起床し搾乳の手伝いがはじまる。僕の仕事は搾乳を終えた牛を順 […]
サンポ・ドゥク 昨年、ダラムサラを訪れた際、製薬工場で指揮を執っている親友のジグメに「サンポ・ドゥクを一握りずつ売ってくれないか」と頼みごとをした。 僕の突然の申し出にジグメは「薬師如来にお供えするのか」と答えると、すぐ […]
自伝を手にするシャンバ シャンバおじさんは僕を見つけると「ちょっと、ちょっと待っていてくれ」と一大事とでも言わんばかりに呼び止めた。そして数分後、紺色の本を5冊も抱えて小走りで戻ってきた。「俺の伝記をジグメが書き上げてく […]
つい先日、都内への大学院進学にともない小諸で引っ越し作業をしていたとき、茶色く変色した22年前の切り抜きが出てきた。 * * * * コラム・編集手帳 豊かさは生きていることのあかしを見失いがちな若者を生んでいる。競争は […]
インド人とチベット人が衝突したバススタンド広場 ルームメイトのダツェが興奮しながら部屋に飛び込んできた。「いま、バススタンドでインド人タクシードライバーとチベット人の大乱闘があって、チベット人が1人、半殺しになったらしい […]
我らのチャンピオン私は左から三番目 ときに他人の能力をうらやんでしまうことがあった。スポーツ、音楽、伝統芸能、職人技など、その道で大活躍している人たちは小さい頃から英才教育を受けているがゆえに熟練した能力を発揮できる。そ […]
診察室にて(僧侶はヤマさんではありません) メンツィカンでの病院研修があと数日で終わり、いよいよ日本へ帰国するという2009年3月のある日、40歳前後の僧侶が胃痛を訴えて診察に訪れた。すっとした顔立ちには智性が浮かび、謙 […]
サムドン・リンポチェ メンツィカンでは毎日夕方3時、夜9時に学食でチャイが振る舞われ、お喋りに花を咲かせる。そのとき、同級生が肘で「おい」と僕の脇腹をつつくとチャイが入ったカップを脇に置いて直立した。向こうからは白いアン […]
創立20周年記念「風の遠足」風景 2011年10月29日、風の旅行社20周年記念、「風の遠足」多摩川ウォーキング10キロコースに参加したときのこと。ヒマラヤの山々で鍛えたアムチの体力を示そうと張り切っていたが、単調な平地 […]
青蔵鉄道と平行して走る道路 チベット薬草ツアー4日目、西寧(アムド地方の中心都市)からラサを目指す青蔵鉄道の窓には壮大な風景が映し出されていた。ひたすら続く大草原、遠くに見える雪山。ときおり遊牧民のテントとヤクの群れが見 […]
閉門式で行進するインド兵 2012年11月6日、ダラムサラで開催された国際チベット医学会議(クリックすると3.1MのPDFファイルをダウンロードします)に出席した帰り道、パキスタンと国境を接する都市、パンジャブ州のアムリ […]
カーラチャクラマンダラ いま話題の小説『天地明察』(角川書店)。江戸時代の暦法学者、渋川春海が算術によって月蝕、日蝕をピタリと当て、新しい暦学・貞観暦を作る物語である。この小説を読んだとき、チベットの渋川春海ともいうべき […]