第25回●「アワ」現代医学との交錯
小川 康の『ヒマラヤの宝探し 〜チベットの高山植物と薬草たち〜』 薬草実習において男子生徒が山々を駆け巡ってツェルゴン(第1話参)など華々しい薬草を採取するのに対し、女生徒は来る日も来る日もアワ(ユリ科)という岩場に生え […]
小川 康の『ヒマラヤの宝探し 〜チベットの高山植物と薬草たち〜』 薬草実習において男子生徒が山々を駆け巡ってツェルゴン(第1話参)など華々しい薬草を採取するのに対し、女生徒は来る日も来る日もアワ(ユリ科)という岩場に生え […]
小川 康の『ヒマラヤの宝探し 〜チベットの高山植物と薬草たち〜』 最終暗誦試験ギュースム(第23話)を終えた二日後の2007年11月18日、僕はのんびりとした足取りでダラムサラ在住30年になるB氏宅を目指していた。チベッ […]
小川 康の『ヒマラヤの宝探し 〜チベットの高山植物と薬草たち〜』 「むかーしむかし、因幡の国に・・・」小さい頃、祖母は毎日のように枕元で御伽話を語ってくれ、その中でも因幡の白兎の話が一番多かったような気がする。皮を剥がさ […]
小川 康の『ヒマラヤの宝探し 〜チベットの高山植物と薬草たち〜』 「イクツェー、イクツェー、セヤデ、ケーチェンボ、マレー!(試験、試験、というのは重要じゃないんだ!)」 試験が近づくと、こんな絶叫が寮内に響き渡る。もちろ […]
小川 康の『ヒマラヤの宝探し 〜チベットの高山植物と薬草たち〜』 2007年10月15日から11月17日まで足掛け1ヶ月に渡って行われる卒業試験にむけて、久しぶりに1年生の頃の課題だった根本・論説部門(第14話参)を読み […]
小川 康の『ヒマラヤの宝探し 〜チベットの高山植物と薬草たち〜』 2001年9月、メンツィカン入学前の僕は先輩のタシを無理やり誘って秘境ラダックへと向かった。ラダック出身の彼の実家は地元でも有名な医者の家系だという。地域 […]
小川 康の『ヒマラヤの宝探し 〜チベットの高山植物と薬草たち〜』 一年に一日だけ、それも満月の光の下でしか作ることができない神秘的な薬、その名も月晶丸。チベット暦8月15日の夜、雨季が明けたばかりのこの時期は大気中に塵が […]
小川 康の『ヒマラヤの宝探し 〜チベットの高山植物と薬草たち〜』 2006年11月、メンツィカン卒業生13期生による謝恩会が夜遅くまで続けられていた。ゲーム、歌、踊り、一通 りの演目が終わり、生徒代表による締めの挨拶で賑 […]
小川 康の『ヒマラヤの宝探し 〜チベットの高山植物と薬草たち〜』 「ディス、イズ、ヒマラヤン」という薬草を紹介します。白い綿毛をまとった不思議な薬草で、名前をチャグー・スクッパといいます。日本語に訳すと「ハゲワシの脚」で […]
小川 康の『ヒマラヤの宝探し 〜チベットの高山植物と薬草たち〜』 いよいよ二度目の暗誦試験が迫った2003年大学2年生の秋、四部医典論説部・老化防止の章の解説中に長身のダクパ先生が回想しながら呟いた。 「この章に登場する […]
小川 康の『ヒマラヤの宝探し 〜チベットの高山植物と薬草たち〜』 「おい、ヤジマ」たまに友人が嘲笑を込めて僕のことをそう呼ぶが、決していい気持はしない。毎週月曜日の午後は30分スピーチの授業が行われ生徒が順番に発表してい […]
小川 康の『ヒマラヤの宝探し 〜チベットの高山植物と薬草たち〜』 薬草実習から戻ると大学は後半戦に突入し、メンツィカン名物の暗誦試験に向けて全員が準備に取り掛かる。教典と解説書を合わせて80分にも渡り早口言葉のスピードで […]