第11回●「パルー」チベット人の死生観
小川 康の『ヒマラヤの宝探し 〜チベットの高山植物と薬草たち〜』 薬草実習最終日、パルーを採取するよう指示が出され、男子はそれぞれが鎌を手にしてベースキャンプを出発した。 「オガワ、どうする」 親友のジグメの問いは、すで […]
小川 康の『ヒマラヤの宝探し 〜チベットの高山植物と薬草たち〜』 薬草実習最終日、パルーを採取するよう指示が出され、男子はそれぞれが鎌を手にしてベースキャンプを出発した。 「オガワ、どうする」 親友のジグメの問いは、すで […]
小川 康の『ヒマラヤの宝探し 〜チベットの高山植物と薬草たち〜』 6,7月の夜、大学は白い花クムタ(ナス科)の香りに満たされる。クムタは昔からチベットの詩や経典の中に芳香の代名詞として頻繁に登場するもののチベット本土には […]
小川 康の『ヒマラヤの宝探し 〜チベットの高山植物と薬草たち〜』 キャンショッパ、日本語に訳すと「孤独な翼」は薬草実習(第一話参昭)が行われるマリー周辺の山腹を美しく彩 るが薬草として採集の対象にはなっていない。しかし過 […]
小川 康の『ヒマラヤの宝探し 〜チベットの高山植物と薬草たち〜』 日本では悪名高きトリカブトを紹介しましょう。チベットでは各地に生えていますし、日本でも山に入ると意外と簡単に見つけることができます。加工したものを附子(ブ […]
小川 康の『ヒマラヤの宝探し 〜チベットの高山植物と薬草たち〜』 メンツィカン(チベット医学暦法大学)のヒマラヤ山中での薬草採取実習の 4日目。びしょ濡れのままトラックの荷台に押し込められた40人の実習生達には重い雰囲気 […]
小川 康の『ヒマラヤの宝探し 〜チベットの高山植物と薬草たち〜』 午後1時に4時間目の授業が終わった後、火水木曜日は夜の7時の読経まで自由時間となるので、僕はたいてい日本食レストランへお昼を食べに出かける。レストランは大 […]
「草を楽しむ、と書いて薬という漢字が出来ました。まずは草から始めませんか?」 これ、私が薬局に勤務していた時に発行していた薬草通信のキャッチフレーズなんです。そんな私が何故、チベット医学を志したかといいますと…、仏教に興 […]
小川 康の『ヒマラヤの宝探し 〜チベットの高山植物と薬草たち〜』 背を向けるように大学を突然飛び出し、日本に滞在中の僕の下に親友のジグメから手紙が届いた。クリスマスの前、12月20日頃だったように思う。クラスメートはみん […]
小川 康の『ヒマラヤの宝探し 〜チベットの高山植物と薬草たち〜』 聖なる湖ラツォ。標高4,300mの峠に位置し、そこへの道のりは限りなく険しい。そして、ラツォの周辺にだけ群生しているというドラマチックな薬草ミンチェン・セ […]
小川 康の『ヒマラヤの宝探し 〜チベットの高山植物と薬草たち〜』 二人一組でホンレン(ゴマノハグサ科)を採取するよう指示が出された。場所はロータン峠(標高4000m)であるが、ロ(死体)タン(平原)とはチベット語で縁起の […]
小川 康の『ヒマラヤの宝探し 〜チベットの高山植物と薬草たち〜』 朝6時、ヒマラヤの冷たい空気に頬を撫でられて目を覚ました。テントの中ではまだ誰も起きていない。連日の薬草採集で疲れ果 てているのは自分だけではないようだ。 […]