【バードウォッチングツアー添乗報告記】
渡り鳥の楽園 春の飛島3日間 その②

ツアー名:1名から催行!期間中いつでもOK! 渡り鳥の楽園・春の飛島 3日間

2016年5月14日(土)~5月15日(日) 
写真・文●ツアーガイド:簗川 堅治(やながわ けんじ)

鳥が少ない日が続いていましたが、前日に珍鳥がいくつか入り、にわかに活気づいてきた飛島です。
※春の飛島 4月下旬の様子はこちらから!


オウチュウオウチュウ

快晴で風も穏やかな初日、まずは校庭へと向かいました。校庭の手前の磯ではイソヒヨドリがお出迎えです。キアシシギも群れで餌探しです。

校庭では多くのバードウォッチャーが列をなして観察撮影していました。その視線の先には…いました。珍鳥シマノジコ♂です。栗色と黄色が鮮やかです。続いては珍鳥オウチュウ。全身青色光沢のある黒色で、長くカールした尾羽が見事。時折、フライングキャッチをして虫を捕えています。視線を下にやると、今度はシマアオジの♂と♀がしきりに草の種を食べています。やや後ろには珍鳥キマユホオジロもいます。一ヶ所にこれだけの珍鳥が出そろうのは、飛島といえども、そうないことです。


イソヒヨドリイソヒヨドリ
キアシシギキアシシギ
シマノジコシマノジコ

前日、珍鳥ヒメイソヒヨの♂が出たポイントへ行きましたが、どうももういないようです。しかし、ムギマキ♀やルリビタキ♀、キマユムシクイなどに出会えました。展望台から見える寺島は近年ウミネコのコロニーとなり、すでにかわいいヒナがいる巣もありました。

ヘリポートでは、アカモズの亜種シマアカモズやサンショウクイを見ることができました。早朝、ヒメイソヒヨの♀が出たポイントを探しながら回りましたが、こちらも残念ながら見ることができませんでした。可能性のある場所を探しましたが、やはりいません。それでもシマノジコ♂やイカル、コムクドリなどに出会えました。


コムクドリコムクドリ
ルリビタキ♀ルリビタキ♀
サンショウクイサンショウクイ

夕食後も軽く探鳥です。夜の帳が下りた空ではヤマシギが「チキッ、チキッ、ブーブー」と鳴きながらディスプレイフライトをするのが観察でき、アオバズクの「ホーホー、ホーホー」の声も2ヶ所から聞こえてきました。夜の探鳥もなかなか味があります。

翌朝は5時にスタート。御積島を眺めながら、海面に浮かぶアカエリヒレアシシギの群れを見、畑へ向かうと、グミの茂みの中からノゴマのさえずりが聞こえてきました。その時、黄色い鳥がフワフワを目の前を通過。コウライウグイスです! 飛んで行った方向をしばらく見ていましたが、結局現れず。残念! 風に乗って悠々と飛ぶハヤブサを見て宿へ戻りました。


ハヤブサハヤブサ
シマアオジシマアオジ

朝食後は校庭でシマノジコ♂、シマアオジ♂などを楽しみました。オウチュウは抜けてしまったのか、現れませんでした。短い日程で鳥も少なめでしたが、珍鳥を一ヶ所で複数見ることができ、飛島ならではの2日間でした。


※春の飛島 4月下旬の様子はこちらから!

※秋にも飛島ツアーを開催します!



【今回確認できた鳥達】


カラスバト・キジバト・ヒメウ・ウミウ・アオサギ・ツツドリ・アマツバメ・キアシシギ・アカエリヒレアシシギ・ウミネコ・オオセグロカモメ・ミサゴ・トビ・アオバズク・カワセミ・ハヤブサ・サンショウクイ・コウライウグイス・オウチュウ・モズ・アカモズ・ハシボソガラス・ハシブトガラス・ヤマガラ・シジュウカラ・ツバメ・ヒヨドリ・ウグイス・キマユムシクイ・エゾムシクイ・センダイムシクイ・メジロ・ムクドリ・コムクドリ・マミジロ・マミチャジナイ・ノゴマ・コルリ・ルリビタキ・イソヒヨドリ・エゾビタキ・コサメビタキ・キビタキ・ムギマキ・スズメ・ハクセキレイ・ビンズイ・カワラヒワ・マヒワ・シメ・イカル・ホオジロ・シロハラホオジロ・ホオアカ・キマユホオジロ・カシラダカ・シマアオジ・シマノジコ・アオジ・ドバト 全62種



 

風の鳥日和