講座名:冬の佐鳴湖一周!とりっぷ♪
2018年1月14日(土)
文●ツアーガイド:渡會 理絵(わたらい りえ)
静岡県浜松市の南部に佐鳴湖という湖がぽっかり空いています。周囲は約6km。浜名湖を通して海とつながっているのですが、冬場にはたくさんのカモの仲間や冬鳥が飛来し、たくさんの鳥を間近で観察することができます。日頃公園には散歩やランニングを楽しむ方々が多いためか、鳥たちはあまり人を恐れていないような印象があります。
この日は快晴! 北東方向に富士山もくっきり! おまけに風もなく、ぽかぽか陽気で最高の鳥日和でした。バードウォッチングが初めての参加者もいるので、まずは双眼鏡の使い方から。しっかりマスターしないと一日楽しめないですもんね。双眼鏡を使って鳥や景色を改めて見てみたお客さんから「わぁー!キレイ!」との声。まずはこの感動を体感してもらいたいですね!!
また、私の講座では毎回ひも付きのしおりが登場します! プチ図鑑のようになっていて首にかけて使います。私がバードウォッチングをはじめた子供の頃、双眼鏡でとらえた鳥の特徴をつかみ、その鳥がなんの種類か調べる面白さがありました。
こちらから全て解説するのではなく、お客さんにその面白さを体感してもらいたい! そして双眼鏡はなるべく両手を使ってしっかり見ていただきたい! そんな思いで開発した「しおり」です(笑)
ゆっくりと歩くと次々といろいろな鳥との出会いがありました。まずはユリカモメの群れが迎えてくれ、次にスズメ、ムクドリ、ハクセキレイ…。見ている矢先に今度はノスリが2羽で飛びはじめ、ノスリを見ていると今度は近くでコゲラ! とても忙しいスタートでした。
オオバンの群れが「よいしょ!よいしょ!」と岸に上がって草を食べ始め、散歩中の犬に驚いて一斉に逃げたり…。真っ黒だけどどこか愛嬌があって可愛いですよね。参加者からも「なんか動きが小学生のようだ!」と人気でした。
湖の4分の1ほど来たところで珈琲タイム♡ ナンキンハゼの木には、実を食べにムクドリの群れがやってきていました。観察していると今度は上空にミサゴ! 一度ダイブしたけど魚はゲットならず。この日同時に最大3羽も。何度も間近で見ることができました。
半周来たところでランチタイム♡ 本格スパイスのインドカレー屋さんにて。今までに味わったことのない美味しいカレーでした。
お腹いっぱいになったところで、残り半周! お客さんが写真を撮りたいと言っていたカワセミにも会え、ハイタカも上空を飛びました。
そして残りわずかなところで「クイッ、クイッ、クイッ、クイッ…!」と力強く連続した鳴き声。聞き慣れない声で「なんだろ、なんだろ?」とみんなで近づいたところ…その正体は木の上に…! 「リ、リスだー!」なんとそれは外来種のタイワンリスでした。毎回行くたびに姿を見るのですが鳴き声は初めて聞きました。やはりこの辺りでは多いんですね。
1周まわる頃には38種類の野鳥に出会うことができました。最後はしおりの“今日見れた鳥”にスタンプを押しました。「見られなかった鳥に押した方が早いぐらいだね!」と参加者の一人の方が笑っていたくらいたくさんの鳥に出会いました。
ご参加の皆さま、ありがとうございました!!
【今回確認できた鳥達】
ユリカモメ、バン、オオバン、カイツブリ、カンムリカイツブリ、ヒドリガモ、コガモ、カルガモ、マガモ、カワウ、タシギ、コサギ、ダイサギ、アオサギ、カワセミ、トビ、ノスリ、ミサゴ、ハイタカ、ハシボソガラス、ハシブトガラス、キジバト、ドバト、モズ、ムクドリ、ツグミ、ヒヨドリ、ハクセキレイ、セグロセキレイ、コゲラ、シジュウカラ、ヤマガラ、メジロ、ウグイス、スズメ、カワラヒワ、ジョウビタキ、アオジ 計38種