ツアー名:冬の外房 河口で観察 一宮川バードウォッチング
2018年1月14日(日)
文●ツアーガイド:峯尾 雄太(みねお ゆうた)
冬の外房 一宮川
今回は初開催の講座、外房線の上総一ノ宮駅から一宮川河口を目指します。冬型の気圧配置のようで、風が冷たい冬晴れです。ニット帽と手袋は手放せません。
河川敷を歩いていると、ブロックの隙間に白く目立つ小さめのカモがいました。忙しそうに羽繕いをしているトモエガモのオスです。これは開始早々ラッキー! その他にも中州ではヒドリガモやコガモ。河口近くではスズガモやオナガガモ、カイツブリなどが見られました。
上空ではミサゴが何かを狙っているのか、至近距離を行ったりきたりしています。ハンティングの様子は観察できませんでしたが、ここではイソシギやカワセミ、イソヒヨドリ、カンムリカイツブリの姿を確認できました。
婚姻色が出るのももうすぐなのでしょう。白髪状態になっているカワウを見かけました。背後の住宅地からはシロハラやアオジの声が聞こえましたが、住宅地を双眼鏡でのぞくような感じになってしまうので観察は断念しました。
防風林でモズやジョウビタキの姿を確認し、海へ向かって延びている堤防に到着しました。ここからが海ガモ観察の本番です。波打ち際をミミカイツブリが潜水しており、人工の岩場ではクロサギが採餌中。テトラポットではウミウとヒメウが休憩しています。また、遠くの波間にクロガモの群れが観察できました。遠いですがかなりの数のようです。
アビ類の群れが遠くから徐々に近づいてきました。アビとオオハム、シロエリオオハムの3種が潜水しながら小魚の群れを追っているようです。イルカの仲間であるスナメリも時々現れて背中を海面に見せており、上空からはウミネコが狙っています。まさに海のハンター達が大集合です!
クロガモの1群が近づいてきました。1羽のメスを巡ってオスの集団が鳴いてディスプレイしているようですが、残念ながら強風でその声は聞こえません。海女さんの呼吸音をイメージするというその声を聞いていただきたかったですね。
沖にはビロードキンクロのオスが次列風切の白い羽を光らせて飛んでいます。シノリガモのオスは潜水を繰り返しています。ハマシギやハジロカイツブリも登場して、河口にはホオジロガモのオス&メスの姿がありました。
海辺での探鳥後、観察種類の追加を狙いながら駅を目指しました。田園地帯ではタヒバリやセッカ、タシギなどを見ることができました。
多数の海ガモなどを見ることができ、本日の観察種は合計67種類。あまりおなじみではない海ガモやアビ類も観察できて充実の講座となりました。
やはり暑さ寒さに負けずにフィールドへ出かけることが大切ですね。来年も冬の一宮川で講座を開催したいと思います。
【今回確認できた鳥達】
ヒドリガモ・アメリカヒドリ・カルガモ・トモエガモ・コガモ・ホシハジロ・スズガモ・シノリガモ・ビロードキンクロ・クロガモ・ホオジロガモ・カイツブリ・アカエリカイツブリ・カンムリカイツブリ・ミミカイツブリ・ハジロカイツブリ・キジバト・アビ・オオハム・シロエリオオハム・ヒメウ・カワウ・ウミウ・アオサギ・ダイサギ・コサギ・クロサギ・オオバン・イカルチドリ?・タシギ・イソシギ・ハマシギ・ウミネコ・カモメ・セグロカモメ・オオセグロカモメ・ミサゴ・トビ・ノスリ・カワセミ・コゲラ・チョウゲンボウ・モズ・ハシボソガラス・ハシブトガラス・シジュウカラ・ヒヨドリ・ウグイス・メジロ・セッカ・ムクドリ・シロハラ・ツグミ・ジョウビタキ・イソヒヨドリ・スズメ・ハクセキレイ・セグロセキレイ・タヒバリ・カワラヒワ・シメ・ホオジロ・カシラダカアオジ・ドバト・コジュケイ