ツアー名:日本で最初の国設野鳥公園 軽井沢バードウォッチング
2018年5月10日(木)
文●ツアーガイド:峯尾 雄太(みねお ゆうた)
バードウィークの始まりの日である5月10日、初代野鳥の会会長・中西悟堂さんも愛した「国設軽井沢野鳥の森」を訪れました。「探鳥」という言葉は中西さんが作られたんだとか。
しばらく関東はぐずついた天気が続いていましたが、この日は晴れの予報。しかし、軽井沢駅に到着すると結構強めの雨が降っていました…。
雨雲レーダーを調べるとすぐ止みそうなのですが、森の入り口に着くと今度は大きなあられまで降り出してきたので、しばらくホテルの屋根の下で雨宿りさせてもらいました。
あられ
気温はなんと8℃! 息が白く冬のようですが、葉の展開は他の場所と同じくかなり早いようです。
小降りになったところで探鳥スタート。アオジやオオルリ、キビタキ、コサメビタキが飛び交いさえずる道をゆっくり進みます。
サンショウクイのペアが求愛給餌しています、♀が甘えて羽を震わせていました。クロツグミ♀が巣材を運び、♂のさえずりも聞こえます。
コルリの姿も見つけました。地上採餌をしており、なかなか愛想が良い個体でした。
小さな沢にアオサギがのそっと立っていました。逃げません。
キバシリが樹の幹を登っていきます。センダイムシクイやメジロも、“ききなし”を再確認させてくれる様にはっきり鳴いてくれました。
時々雲が流れて来ては暗くなりますが、晴れ間には浅間山がきれいに見えてきました。時間が遅いからか、ヤブサメがさえずるも渋めです。
大回りで森を一周。ノスリが飛翔し、ミソサザイがさえずります。アオバトの声も聞こえました。キツツキのドラミングが響く林道を歩き、ビジターセンターに戻ったら遅めのランチです。
おしながきに“良いことがあります”と書いてあった通り、コーヒーを「コーヒー1杯プリーズ!」と言いながら注文してみたら、軽井沢で録音されたというイカルの声を流してくれました(笑) さらにイカル型のクッキーのおまけ付きです。
編集注:イカルの声は「コーヒー1杯プリーズ」と“ききなし”されることがあります。
お疲れの方はここで解散とし、任意で森をもう一周。午後もキビタキやコサメビタキの個体数が多かったです。
また、ノジコやセンダイムシクイのさえずる姿が見られました。
シジュウカラがフクロウ巣箱に出たり入ったりしています。一体どれだけ巣材を運んだら完成するのやら心配になりました。
最後はオオルリのさえずりで〆。
外来種の声をまったく聞かずに夏鳥満喫の散策でした。悪天候や早い葉の展開などあまり良くない条件でしたが、結果、充実した1日となりました。
【今回確認できた鳥達】
カルガモ、アオバト、アオサギ、トビ、ノスリ、コゲラ、アカゲラ、アオゲラ、サンショウクイ、カケス、ハシブトガラス、コガラ、ヤマガラ、ヒガラ、シジュウカラ、ヒヨドリ、ウグイス、ヤブサメ、エナガ、センダイムシクイ、メジロ、ゴジュウカラ、キバシリ、ミソサザイ、クロツグミ、コルリ、コサメビタキ、キビタキ、オオルリ、キセキレイ、ハクセキレイ、イカル、アオジ