ツアー名:滋賀・湖北満喫 オオワシに期待
2019年1月20日(日)
文●ツアーガイド:久下 直哉(くげ・なおや)
滋賀・湖北バードウォッチング
小雨が降る中、バスは湖北に向けて出発。はじめに行程の変更をご案内しました。当初は余呉湖へ行く予定でしたが、下見の際、昨年の台風の影響で安全に通行ができないと判断し、今シーズン一番、カモが集まっているN池に立ち寄ってから、オオワシのポイントへ行くことにしました。
10時過ぎにN池へ到着すると、下見をしていた時と同じように多くのカモ類が池に群れていました。まずはこの探鳥地の目玉であるトモエガモの群れを確認し、参加者全員に見ていただきました。トモエガモがいる場所は対岸に近い離れた場所でしたが、スコープでは巴(トモエ)模様をしっかりと観察できました。
その後、ミコアイサの雄の群れが近い距離で移動してきました。通称パンダガモと言われている目の周りの模様が、はっきりと視認できました。他にはオカヨシガモやヨシガモ・ヒドリガモ・マガモ・ハシビロガモ・オナガガモ・トモエガモを一度に観察することができました。
次に向かったのはオオワシのポイントです。事前に野鳥センターへ連絡し、オオワシの様子(定位置なのか湖面にて採餌中なのか)を確認しました。定位置にいると確認が取れたので、安心してポイントに向かいました。到着時は山に霧がかかっており少し不安になりましたが、すぐに晴れてくれ、オオワシが正面を向いているのを双眼鏡で確認できました。小雨が降って薄曇りの山をバックに、鋭い黄色いくちばしがとても目立ちます。
望遠鏡で見るとよりくっきりとオオワシの姿が浮かび上がり、迫力が増しました。今回、初めて湖北のオオワシを見る方が多かった為、望遠鏡をのぞく度に歓声が上がり、感動を私も共有する事ができました。60分ほどでオオワシを観察し終えた後、コハクチョウの親子を見ながら湖北野鳥センターに向かいました。
センターでは湖面上にいるまだ見ていないカモ類とオオヒシクイを確認し、レンジャーより今年の冬鳥の飛来状況の傾向を解説していただきました。また、展示物を見たい方や自分でカモを探したい方、種類を絞ってカモを観察したい方などがいらっしゃったため、ここでは30分ほど自由観察の時間を設定しました。私は、ホオジロガモをできる限りみなさんに見てもらいました。よく潜る個体だったので時間がかかりました。
最後に、小鳥類との出会いを目的として早崎ビオトープに向かいました。ヨシ原を見ながら農道を歩き始めると、早速ホオジロ類が飛び始めました。ホオジロやアオジ、カシラダカ、オオジュリンの順番に姿を現し、ビオトープにはオカヨシガモが入っていました。堤防まで歩き田んぼを見渡すと、キジが飛んでいたり、電線にはチョウゲンボウが止まっていたりしていました。折り返してバスに戻る途中では、ノスリが飛び出したり、虹をバックにチュウヒがV字飛行をして私たちを見送ってくれました。
終日、小雨の降るツアーでしたが、期待していたオオワシをゆっくり観察し、またカモ類を中心に満喫できたバードウォッチングとなりました。ご参加いただいたみなさま、ありがとうございました。またフィールドでお会いできる日を楽しみにしています。
【今回確認できた鳥達】
キジ、オオヒシクイ、コハクチョウ、オカヨシガモ、ヨシガモ、ヒドリガモ、マガモ、カルガモ、ハシビロガモ、オナガガモ、トモエガモ、コガモ、ホシハジロ、キンクロハジロ、ホオジロガモ、ミコアイサ、カワアイサ、ウミアイサ、カイツブリ、カンムリカイツブリ、キジバト、カワウ、アオサギ、ダイサギ、オオバン、ケリ、カモメ、トビ、オオワシ、チュウヒ、ノスリ、カワセミ、チョウゲンボウ、モズ、ハシボソガラス、ハシブトガラス、ヒヨドリ、ムクドリ、ツグミ、ジョウビタキ、スズメ、ハクセキレイ、セグロセキレイ、ビンズイ、カワラヒワ、シメ、ホオジロ、カシラダカ、アオジ、オオジュリン
久下さん同行ツアーはこちら!
【バードウォッチング】熊本編
関連よみもの
「風の鳥日和」 ガイド・レポート一覧
「風の鳥日和」 スタッフブログ一覧
「風の鳥日和」 パンフレットのご請求・お問い合わせはこちらから