皆さん、クズザンポラー!
ラーメン大好き山田です。
実はティンプーには日本のラーメン店で8年間修行し、故郷ブータンに戻ってラーメン屋を開業した素敵な店があります。以前より知っており、常々行きたい! と願っていたのですが、やっと! 行けました。今回の出張でひそかに楽しみにしていたのです。
お店の名前は「颯 HAYATE RAMEN」といい、ティンプーの中心部にあります。
店内は明るくて広々。30~40人くらいは楽に入りそうな広さです。お店に入ったのは13時ころでしたが、店内は7割がた席が埋まっており、しっかり集客が出来ているようです。なにより、従業員が8人くらいいたので、昼時はかなり賑わうのでしょう。
着席するとメニューのほかにお店のコンセプトなどを説明する読み物が(抜粋)。
『颯:はやて と命名したいきさつ
「颯はやて」という日本語は「新しい風をおこす」という意味があります。ブータンはヒマラヤ山脈の麓にあり、風がよく吹きます。私たちは、ブータンの豊富な食材と日本の食材を大切に使い、日本の麺文化をブータンに紹介したいという思いを胸にお店を始めました。
ブータン人の地にいる日本人の方には、故郷の「なつかしい味の風を」
ブータン人の方には美味しさで幸せを感じる「新しい味の風を」
「はやて」の字のごとくいつも現状に満足せずに「新しい風」を起こし続けていきたいと思っております』
ちょっと感動して泣きそうになりました。もちろんすべて日本語です。
弊社のコンセプトに通じるような熱い思いがビシビシ伝わってきて、わくわくしてきます。
こんなコンセプトの説明のほか、ブータンという土地独特の厳しい条件にも触れています。
つまり、標高が2,300mと高いことで沸点が低い(95℃)ので、どうしても冷めやすく、麺にコシを作るのが難しいことや、麺の茹で加減の調整ができないこと、極力輸入食材に頼らずに作っているためどうしても日本のラーメンとは変わってしまうことなど。でも沸点の問題は仕方がないこと。輸入食材に頼らない点などはむしろあっぱれです。
メニューはラーメンが6種類(とんこつ、とんこつ味噌、鶏みそ、鶏あっさり塩、鶏醤油、野菜味噌)にトッピングなどのほか、サイドメニューもいくつかあり、本格的。
私は店主に伺って一番人気で自信のある、とんこつ味噌をオーダー。スパイスの有無を聞かれたのでブータン人と同じレベルの辛さでOK!と伝えました。
同行してくれたブータンカゼの代表シンゲは鶏味噌をオーダーしていました。
さて、お味のほどはというと、
日本から持ち込んだ製麺機で作った自家製麺は細めのストレート麺で、柔らかめの茹で加減。でも、けっしてべとついて伸びてるような事はなく、十分においしいレベル。スープは無化調でブータン人に合わせてあっさり目に調整しているとの事。日本のこってり豚骨をイメージするとあれ? となりますが、食品添加物を使わずに丁寧に作り込まれていたので、唐辛子の辛みがあっても優しい味わいです。
卓上にはエゼなど辛みを追加するスパイスも充実していたので、辛党もきっと満足するでしょう。
少なくとも、海外で食べたラーメンの中では上位に入る美味しさでした。
もし、ブータンでラーメンを食べたい方がいらっしゃったら、お気軽にご相談ください!