報告者●福井 智子
人間の生活圏の近くにあり、人々が利用し、手入れしながら育て、親しんできた里山。
名古屋開催の今回の講座は、都市部にありながら410ヘクタールという広さの豊かな自然が守られている里山“なごや東山の森”にある、『平和公園一万歩コース』で開催されました。講師は前回に引き続き成清さんです。
普段見慣れた街路樹や公園にある木。忙しい日常の中では通り過ぎる景色の一部に過ぎず、街の景観や道路に合わせた剪定もされていることでしょう。でも、森の中で出会う彼らはその個性を生き生きと出しています。
成清さんが木の前で足を止めて語ることで、参加した皆さんはそれに気づき、身近な木により興味を持たれたようでした。
カツラの落ち葉は乾いてカラメルのような甘い匂いがします
その実の形が拳ににているのでコブシ
街の中ではなかなか見られない、古くから人々が生活に使ってきた草木にも出会います。
ウルシ
アメカシワ 伊勢神宮は自給自足がひとつの神事
歩みをすすめるうちに、参加した皆さん方は「この木の名前は?」「この木は〇〇じゃないかしら」と、木の実や葉の形を見ながら語り合うようになり、同じ名前でも木によって様々な個性を持つ“コナラ”はなかな名前を当てられず、悩みながらも楽しそうでした。
連日続いた猛暑が一旦収まり、曇天で時々小雨が降りましたが、時々吹く風が涼しく心地よいハイキングとなりました。すぐそばに民家がある場所もあり、開けた公園もあり、自然豊かな森もある一万歩コースを5時間かけて歩く今回の講座も、木々への興味をより深め、次回の講座に期待しつつ終了したのでした。