インダー族の漁の様子を間近で
コース名:奥インレー湖からカヤー州へ7日間
2014年12月28日~2015年1月3日
文・写真●山田 基広(東京本社)
軍政主導の政治体制から民主主義に移行し日本企業の進出も著しいミャンマー。日本からは全日空の直行便もあり、ますます注目度が上がっています。年末年始のこの時期は「涼季」といわれ寺院観光や村めぐりはもちろん、ハイキングなどのアクティビティにもちょうど良い季節です。
毎年末に新企画ツアーが催行されるミャンマー。昨年のチン州ツアーに続き今年は外国人に開放されたばかりの地域、カヤー州を訪れました。
その1 インレー湖を縦断 南岸の港町ペコンからカヤー州を目指す
こんなボートで移動します
ミャンマーの首都ヤンゴンからまずは空路でヘーホーへ。暑いヤンゴンと異なり標高が約900mのヘーホーは過ごしやすい気候です。日本で言うとちょうど5月くらいの気温でしょうか。
ヘーホーの空港からインレー湖までは舗装路を1時間弱。湖畔に到着後、ボートに乗り換え湖上に出ます。
インレー湖は南北約20kmと縦に細長い湖。観光を含め、一日半かけて南端の港町ペコンを目指します。ボートの移動自体もスピード感たっぷりでなかなか爽快なのですが、やはりなんと言っても楽しいのは湖上の民、インダー族のくらしに触れること。湖上に竹を組んで作った住宅や水上菜園、インダー族の漁など見所は盛りだくさん。
建築中の「竹」の家
漁の道具は竹で作る
「竹」はインレー湖周辺ならどこででも手に入る素材。しなやかで加工も簡単なためごく自然に利用されるようになったとか。なにより、水上の生活では素材が朽ちるのは当たり前のこと。柱などはすぐに交換が可能なように非常にシンプルな造りとなっているのも特徴です。
インレー湖観光で見逃せないのが「水上菜園」。年末時期はトマトが旬。きゅうりやインゲン豆、瓜や仏壇に供える花など、様々なものが栽培されていました。小さなボートを漕いで浮島を間を縫うように移動しながらの畑仕事は日本では見ることの出来ない独特の光景です。
花を収穫して帰る途中の娘さん
ここは陸ではありません。浮島の水上菜園です
湖上に突如現れるファンドーウーパゴダ
蓮織り工房にて
片足で櫓を漕ぎ漁をする
カモメの飛翔と変わらないボートのスピード感
その2 シャン州は野菜の宝庫。絶品料理に舌鼓
ミャンマーの料理というと「油っこい」というイメージがありますが、これはミャンマーで主に使われるピーナッツを使ったカロリーの高い油にもたれることが理由のひとつ。でもインレー湖のあるシャン州は野菜が実に豊富なので野菜をふんだんに使った油控えめのシンプルな料理が楽しめます。これがまたおいしい!(ガイドを通じて料理の時に「油を控えめに」とお願いするとなおベターです)
その日に取れた野菜と一口で分かる新鮮な味。魚料理も淡白で食べやすいのでぜひおためしあれ!
赤米でつくったミャンマー風おこわ
インレー湖特産のトマトのカレー
水上菜園インゲンとカリフラワーの炒め物
白身魚の料理
ガイドの話によるとシャン州の民族(シャン族)がミャンマーで一番の働き者なのだとか。ミャンマーの台所を支える野菜の生産が最もおおい地域だけに少し納得。ちなみに、一番働かない民族は昨年末のツアーで訪れたチン州だとか。笑
その3 パダウン族の村とカヤー族の村
インレー湖を南下すること6時間。最南端の港町ペコンに到着するとカヤー州まであとわずかです。州都ライコーは小さな町。町から少し車で移動すればカヤー族の村があり、もう少し足を伸ばせば「首長族」の名前で知られるパダウン族の村などを訪問できます。実は随分昔にタイのパダウン族の村を訪れた時は村が観光化されすぎており正直あまり良い印象を持っていなかったのですが、ミャンマーのパダウン族の村はまるで違いました。
民家も訪問
とにかく人なつこい子どもたち
山に囲まれた小さな村でした
皆さん笑顔で出迎えてくれました
まだ外国人に開放されたばかりの地域ということもあると思いますが、みなさん嫌な顔をせず、ニコニコと接してくれます。そして、子どもがとにかく人懐こく、その独特の民俗性はもちろん、とても魅力的な村でした。
小学校にお邪魔しました
写真撮って!とニッコリポーズ
ロンジー作りの準備中
カヤー族の民族衣装はこんな感じ
カヤー族の村ではちょっと学校にも立ち寄ってみました。村訪問時にまだ学校に生徒さんがいれば気軽にお邪魔できます。(文具などのささやかなお土産を用意しておくと良いかも)キッラキラの笑顔がぐいぐい迫ってきますよ!
その4 市場はやっぱりおもしろい
インドシナの旅にはかかせない市場散策。インレー湖周辺ではほぼ毎日どこかの村で市場が開かれているので滞在中に必ず訪れることが出来ます(満月・新月の時を除く)。市場を歩いていると外国人がまだ珍しいのか、こちらが見学しているようで実は観察されているような注目を浴びたり、笑顔と一緒に写真を撮ってといわんばかりにポーズを決めてくれたりと愉快なこと愉快なこと。
おいしいのよ!買ってきなさい!
屋台で購入素朴なスイーツ
ミャンマー風ドーナッツ屋さん
ミャンマーといえば「タナカ」
ミャンマーといえば頬や額など顔に黄色っぽいファンデーションのようなものをつけた女性や子どもの姿。これは「タナカ」という木の皮を磨って粉にしたもの。日焼防止や皮膚の病気を防ぐミャンマーの伝統的なおしゃれのひとつ。人が集まるところにおしゃれや個性あり。ということで「タナカ」に注目しながらの散策もおすすめです。(なお、男性が塗るとおかまちゃんと思われこともあるので注意)
かわいいタナカに釘付け
シャン州の料理はけっこう辛い
カヤー州も野菜が豊富
ミャンマー風のカステラ
カヤー州の市場も新鮮な野菜が山のようにありますが、特徴的なのは「唐辛子」。ヤンゴンやマンダレーなどの料理ほ辛い料理があまりないのですが、タイに近いということもあってシャン州は辛い料理が多いです。沖縄の島唐辛子のような小粒のタイプは激辛。うっかり食べると火が出そうになります。
いかがでしたか?
ミャンマーの旅先選びで人とのふれあいを楽しむならインレー湖周辺がお勧めです。
比較的短い日数で楽しむことの出来る国なのでぜひ参考にしてください。
もちろん、インレー湖のツアーでも仏教寺院観光も楽しめます。
ツアー選びに迷ったらお気軽にスタッフにご相談ください!