あの宿にもういちど行きたい

もう10年も前になりますが、氷上のわかさぎ釣りにはまったことがあり、福島の桧原湖に毎週のように通ったことがありました。
そのときに毎回お世話になった民宿は、部屋数が5部屋ほど。広い居間には囲炉裏があり、それを囲むように設けられた席で夕飯をいただきます。その日に自分で釣ったわかさぎは冷凍してくれて翌日持たせてくれるのですが、ご主人が釣ったわかさぎの天ぷらが食卓を飾ります。
ご主人もおかみさんも、それはそれは暖かく、おもてなしの心にあふれた方たちでした。
その後、自分がなかなか行けない環境になり、時をほぼ同じくしてご主人とおかみさんは希望とともに第三の人生を歩むことになり、宿を畳まれたのでした。

あの宿にもういちど行きたい。

私にとってそんな宿が、もうひとつあります。

ネパールの「つきのいえ」。風の旅行社の直営ロッジです。
リピーターの方たちにはお馴染みで、同じ思いを共有してくださる方もいらっしゃることでしょう。
福島の宿と同じく部屋数は5部屋、囲炉裏を囲むところも似ています。なによりも似ているのは主人のおもてなしの心。「ほっこり」という言葉がこれほど似合う宿もないでしょう。

つきのいえ ネパールの直営ロッジ つきのいえ

そしてあの民宿にはなかったものがヒマラヤの絶景。中庭でお茶を飲みながら、あんな絶景を見られるなんて、こんな小さな宿の宝物です。
さらにオマケが「露天五右衛門風呂」。私がネパールに行くたびに泊まっていた頃は五右衛門風呂はまだ室内にあったのですが、せっかくの山を見ながらお湯につかれないものかと考えたスタッフの考案で、今ではそれが露天になっています。

中庭からの絶景 中庭からの絶景
うわさの露天風呂 うわさの露天風呂

あの絶景を、宿までの道のりを歩いて眺め、着いたら甘いミルクティーとともに庭の椅子で休みながら眺め、お風呂が沸いたらお湯につかって眺め、夜は評判の家庭料理に舌鼓。小さな部屋で休んだら翌朝は早起きしてまた朝焼けに染まるヒマラヤを眺める。なーんと贅沢な1日でしょう。

「つきのいえ」を目的に行くもよし、トレッキングに挑戦して最後に「つきのいえ」に泊まるのもアリ。
是非「ほっこり」してきてくださーい!

マチャプチャレ=魚のしっぽ ひときわ目を引く峰「マチャプチャレ」。“魚のしっぽ” という意味です






【風女子ときめき旅話】バックナンバーはこちら


シェアする