布、手工芸品、民芸品が大好きです。旅先で買ったお気に入りの品は、その土地で出会った人や空気を思い出させてくれる私の宝物です。運命を感じた一品たち、特に丁寧に作られた職人さんによる一品をご紹介します。
あまり知られていませんが、実は、ウズベキスタンは手工芸品の宝庫です。
中でも私が大好きなのはスザニ。「スザニ」とは、ウズベキスタンなど中央アジアで作られる刺繍布。昔は娘の婚礼道具の一部として親族の女性が刺繍したものを嫁ぐ娘さんにもたせていました。今もその風習は残るものの、国内外の人気と評価の高まりにあわせ、お土産として制作されるスザニが増えているそうです。地域毎にデザインや色合いもかなり異なるのも興味深いです。一点物なので、本当に気に入ったものをみつけたら、お買い求めになることをお勧めします(笑)。
私が数年前に買い求めたのは、ブハラのスザニ。白い布地はコットン、糸はシルク糸で草木染。色合いといい、太陽を中心に唐辛子、いちじく、ざくろ、などの草木模様がちりばめられたデザインといい、刺繍のクオリティといい、私には非の打ち所のないパーフェクトな一品。予算オーバーでしたが、納得して連れて帰りました。今でも毎日、あぁ本当にいい買い物だったなぁ、と嬉しくなります。
実はこのスザニ、ブハラの夜の街を有志の皆さんと散歩中、昼間ひやかしたお店のお兄さん達にご飯食べてけー、寄ってけーと声をかけられ、偶然手にとったもの。ご一緒していたお客様がシルクの絨毯の値段交渉する傍ら、ふらっと目をそらしたら、大量につまれたスザニの中にありました。見た瞬間、出会ってしまった・・・!どうしよう、きっと予算オーバーだ~、と思いましたが格安で譲ってもらうことができました(と信じています)。それからブハラに行くと用事はなくてもそのお店に寄ってお兄さん達に挨拶するようにしています。
スザニの上に載せてるクッションは、左からヒヴァのスザニが2つ、インド(シルクロードの隊商が使っていたらしい)の塩バッグをアレンジしたもの、そしてバングラデシュのゾウの刺繍がされたものを並べています。
シルクロードは旅すれば旅するほど、知れば知るほど奥深く、そして魅力的な場所だとの想いを強くするこの頃です。
旅先に迷ったら、ウズベキスタンへ行ってみませんか?ご紹介した手仕事にも出会えます!
関連ツアー