*つむじかぜ156号より
クアラルンプールは、従来、海外旅行の最終目的地にはならず、シンガポールへ行ったついでに古都マラッカに寄るといったオプション的な位置に留まってきました。ショッピングやグルメツアーでは、シンガポールや香港に、ビーチリゾートとしては、プーケットやバリ島に及びませんでした。
今回、日本旅行業協会(JATA)の関係で、クアラルンプールから入りマレー半島を陸路で北上して軽井沢のようなキャメロンハイランドとビーチリゾートのペナンを回って来ました。
クアラルンプールは、ちょっと誇張しすぎかもしれませんが「森の中に都市がある」と言えるくらい緑豊かな都市です。地震が無いので、高層ビルも、まるで競い合うようにユニークな形をしています。道路は、区画整理を拒否したかのように入り組んでいて立体感を演出しています。東京タワーに当たるKLタワーから一望すると、まるで、全体が公園のような実に綺麗な街です。東京やバンコク、香港、シンガポールをこんな緑豊かにするには、莫大なお金と労力が必要だと直感できます。
マレーシアそのものが、「75パーセントが森林」という国ですから、元々緑が多いということは理解できます。しかし、一定の意図がないと、緑の都にはなりません。今、CO2の問題が叫ばれる中、アジアでは、緑と共生する最先端の大都市かもしれません。街の真ん中に公園やゴルフ場を作るような英国人の植民地であったことも、大きな要因だったに違いありませんが、豊かな緑を享受してきたマレー人のルーツを見るような気がします。
そんなマレーシアが、昨今、「エコツアー」と「ロングステイ」で、頭角を現してきました。いったい、どんな取り組みをしているのか、実に、興味深いことです。
★弊社代表取締役原優二の「風の向くまま、気の向くまま」は弊社メールマガジン「つむじかぜ」にて好評連載中です。