*つむじかぜ217号より
「え!そんなローンが何故成り立つの?」私は、アメリカの住宅ローンが「ノンリコース」だということを、昨日初めてある本で知りました。それによれば5000万円の家が3000万円値下がりしても、この家を手放せばローンは消滅するので、ローンを組んだ人は2000万円のマイナスを負わなくてもいいのだそうです。そのリスクは、なんと金融機関が負うというからビックリです。
こう説明していても、なんだか未だによく分りませんが、住宅の値段が上がっていたころは、このローンを金融機関が証券化してかなり儲けたようです。住宅ローンを組む人を斡旋する会社まで誕生したそうです。しかし、住宅価格が値下がりした途端、このリスクが金融機関にかかってきたわけです。まさに、ハイリスクハイリターンの好きなアメリカらしい話です。
日本は、当然ながら、借りたお金は、土地の値段とは別ですから、家が値下がりして売却したら、借金だけが残ります。その代わり値上がりすればその利益は、家の所有者に入ります。金融機関の、収益は利息分しかありませんが、リスクはかなり低いと言えます。
アメリカの銀行は、州をまたいで営業できないとか、負債を個人に被せてもなかなか取れない。といった事情があるようですが、今回の金融危機の発端は、ここにあります。やっぱり、知れば知るほど腹が立ちます。
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