新型インフルエンザ流行

つむじかぜ232号より


5/8、ついに新型インフルエンザの感染者が、成田空港の機内検疫で見つかった。5/11現在、4名が感染者として判明している。しかし、政府は、今回の事態は、日本国内の発生には当たらない、という見解を示した。

何故、こんな見解をわざわざ示さなければいけないのか。もし国内感染者がでたら、新型インフルエンザ対策行動計画(平成21年2月17日最終改定)にのっとって、学校には休校を、企業には必要以上の出勤をしないよう要請するなど、様々な国民の日常活動を制限をしなければならないからだ。

しかし、この行動計画は、鳥インフルエンザなどの強毒性のパンデミックを想定したものなので、今回のような弱毒性のインフルエンザに、そのまま適応させるには、かなり無理があるという意見も多い。実際、日常生活への様々な影響や経済的な損失の方がはるかに大きいと思われる。

専門家は、幾ら弱毒性とはいえ他の疾患を持っている人は、重症化する恐れがあるし、いつスペイン風邪のように毒性が強まるかも分からない。また、大規模なパンデミックになれば、世界のほぼ半数の人々が罹患し、医療機関の麻痺などを引き起こす危険性もあると指摘している。

私ども旅行会社は、人の移動が制約されたらお手上げだ。皆さんの日常生活にも、きっと大きな影響がでることが予想される。とても、難しい判断だと思うが、日々生きていくための私達の活動が制限され、その結果、たとえ命は守られても失うものも多いとしたら、それでも仕方ないと、納得できるようにしてもらわないと怒りが残るだけだ。

しかし、はたして今の政治家に、そんな肝がすわった人物がいるのだろうかとつい思ってしまう。今は、見守るしかないが、、、。

★弊社代表取締役原優二の「風の向くまま、気の向くまま」は弊社メールマガジン「つむじかぜ」にて好評連載中です。

シェアする