マックのサービス

*風のメルマガ「つむじかぜ」652号より転載

最近、家の近くのマクドナルドによく行く。朝、コーヒーを飲みながら原稿を書いたり、学生の課題レポートを読んだりする。この30~45分くらいの時間が貴重である。

それにしても、あんなに少ないスタッフで、よくもあれほど手際よく注文の品を提供できるものだと、つくづく感心する。リーダーが指示しないと動けない、というようなスタッフは殆ど見かけない。年齢からみてもベテランが多いようだ。

しばらく前から、購入カウンターと受け取りカウンターを分けるようになった。最初は、自分が移動することに抵抗があったが、観察しているとかなり効率が上がったように思う。何故なら、注文を受けてから品物ができるまで時間がかかるので、その時間を別のカウンターで待ってもらえば、購入カウンターでは次の注文が受けられるようになったからだ。

以前は、カウンターが一つだったので、購入するお客様と、品物ができるまで待っているお客様が錯綜していた。何よりも変わったのは、スタッフが混乱したり、品物が出来上がるまで待つ時間が殆どなくなったことだ。

その代わり、受け取りカウンターのスタッフは、レジ打ちによって自動印刷された注文票を見ながら品物をトレイに乗せて出すので、お客様の顔などほとんど見ていない。購入も受付けも、一人でやっているときなどは、大変な形相である。あたかも、一人一人の仕事の速さが記録されていて、記録時計と競争しているような働きぶりである。

私は、大学生になるまで住んでいた地域にマックなどなかったから、マックの味が懐かしいなどということはないし、学生で、東京に出てきてからもマックには殆ど行ったことがなかった。

なのに、私が利用する平日の朝は、結構、年配のサラリーマンの一人利用が多い。私より多少若いが、背広を着た連中の朝のひと時を過ごす場になっているのを見ると、とても不思議な感じがする。また、一人暮らしと思われる老人が朝食を摂っている姿もよく見かける。それだけマックは日本人の生活に馴染んでいるのだろう。

それにしても、もう少しゆったりした働きぶりにならないものだろうか。あんなにせわしなくスタッフが動き回っているのをみると、注文する側もテキパキしないといけない雰囲気を感じる。日本の朝をもっとゆったりした時間にして欲しいが、ちょっと贅沢な注文かもしれない。


★弊社代表取締役原優二の「風の向くまま、気の向くまま」は弊社メールマガジン「つむじかぜ」にて好評連載中です。


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