*風のメルマガ「つむじかぜ」744号より転載
今年も「モンゴル大反省会」に先週の金曜日から4日間で行ってきた。翌12日には台風が関東に上陸するという状況の中での海外出張には、少々戸惑いもあったが、すべてをスタッフに委ねてウランバートルへと出かけた。
13日の夕方から、MONGOL KAZE TRAVEL(MKT)のスタッフたちは、十数人で海南島へ社員旅行に行くという。ほとんどが海は初体験である。何も私たちの出張の日に重ねなくてもいいようなものだが、働く活力につながるならいいと思う。
朝9時にはMKTのスタッフを集め、お客様から頂いたアンケートをもとに細かな改善点を確認した。乗馬で尻が痛くなるので鞍に座布団をつけてはどうか。ドローンでの撮影を希望するお客様が多いがどうか。いずれも安全上の理由から不可となった。座布団を紐でつけても切れたら落馬の危険があり、ドローンは、乗馬中は馬が驚くから危険というのが理由だ。
小さな子供用の乗馬ジャケットが必要。Lのヘルメットでも入らないお客様がいる。新しいチャップスは、ふくらはぎが太い人は付けられない場合がある。いずれも即改善を図ることにした。
午後3時からは、ガイド、ドライバー、ほしのいえ、そらのいえのスタッフたちを集めて今シーズンを振り返った。昨年は、落馬事故の防止策について多くの時間を割き、今シーズンは、馬具の点検・補修を再度徹底させるなどの対策を徹底させたが、その甲斐もあって落馬による大きな事故はなく、スタッフたちの心構えと努力の賜物と私からみんなに謝辞を述べた。
また、雨の日も乗馬をしたいというお客様の要望もあるが、アブミを吊っている革が伸びて外れたり、野ネズミが掘った穴で馬が足を取られやすくなるといった危険性があるので乗馬ができない旨、よく説明しご理解をいただくようにすることも確認した。
12日のミーティング中も台風のことが気になって仕方がなかった。水かさが増し濁流が溢れて今にも周囲の住宅を巻き込みそうな荒れ狂った川が、テレビに何度も映るのをみて、モンゴル人たちは、「モンゴルに移住したらどうか」などといってくれる。「みんな自分が住んでいる場所に愛着がある。モンゴル人もそうだろう」と強がってはみたものの、まるで日本が沈没する前夜のような報道に、それ以上の言葉は出てこなかった。
台風は、これからもまたやってくる。被災しないようなハードがすぐに間に合うはずがない。こころして準備し自分の命を守る行動をするしか道はなさそうだ。
それにしても、外国で見る自国の困難な映像は実に切ないものだ。今回は、さすがに早く帰国したいと思わずにはいられなかった。
★弊社代表取締役原優二の「風の向くまま、気の向くまま」は弊社メールマガジン「つむじかぜ」にて好評連載中です。