写真ですよ〜。
シシャパンマ
風のカイラスツアーでは、寄り道が多い。
企画側の思い入れでそうなるのか、お客さんの要望でそうなるのかはよく分からないが、真っ直ぐカイラスに向かうことはない(もちろんそういうツアーは組めるが)。 前回の日記で紹介したように、温泉の湧き場でチョモランマを拝むとともに、この(↑)標高八千メートル峰にも近づけるように、わざわざ大袈裟なまでの迂回道を行く。
(もっといい写真が撮れたかもしれないが)アンナプルナ山脈。
やっと本道に入る。 あとは左手にヒマラヤ山脈を見ながら、一気に突っ走る。
この山の名は知らぬが、地図でみるとちょうどこの裏側に、昔僕も憧れたムスタン王国があるようだ。 日本では、90年代半ばNHKがムスタンのやらせドキュメンタリーを作って、ぼこぼこに批判されたことでその名を知っている人も多いかもしれない。 だが、僕のようにチベット文化圏で人類学をやっている人間にとっては、ここはかつて「聖地中の聖地」であった。 「山のあなたの空遠く、幸い住むと人の言う・・・」という、昔母が独り言のようにつぶやいていた、ある有名な詩のフレーズがふと浮かぶ。
(ドンバから少し行ったところ)
ヒマラヤ山脈と砂丘を同時に見る風景など期待していなかった。 写真では再現不可能であるが、非常に不思議な空間であった。 太陽が異様に眩しかった。 「太陽感」が演出できるような写真の撮り方というのがあるのであれば、誰か教えて欲しい。
もっと予想外だったのは、この風景! まるでアメリカの西部劇のワンシーンにいるようなのだ。 ほんとに。 昔は西チベットにシャンシュンやらグゲやら偉大な文明が栄えたが、過去数世紀の時間の流れで無残にも「西部」(=開拓地帯)の様相を呈するようになってしまったのか。 というよりまぁ、ここの場合は、交通の必要(給油、タイヤの修理、食料確保)にかられてできた、純粋に機能的なバラック街か。
おお、あっというまにこんなところに! 左に見えるは、ナムナニ峰。 そしてこの道の続く先にはマパムユムツォという名の聖湖が我々を待ち構えている・・・
つづく
Daisuke Murakami
11月29日
(ラサの)天気 快晴
(ラサの)気温 −5〜11度
(ラサでの)服装 ジャンパー、コート、長ズボンが一般的です。日焼け対策は必須。 空気も非常に乾燥しています。
【風邪注意報】
今ラサでは、風邪がたいへん流行っています。 僕も引きました。 現地スタッフも何人か引いています。 高山病対策も重要ですが、風邪対策も大切です。 あと、個人的には<携帯用湯たんぽ>を持ってくるのを強くオススメします。 部屋にある湯沸かし器でお湯を沸かし、手ごろに使えます。 毛糸の帽子も、昼間でも就寝時でも非常に役立つと思われます。 ホテルの部屋では、「熱湯」を湯船に張って寝ましょう。 心持ち乾燥対策になります。 とにかく朝晩は冷えますので、十分備えが必要です。
「ごめんなさーい」の、生後一ヶ月のシロ。
【お詫び】
先週の駐在日記「シミカルボ・シロ、フォトギャラリー」(猫の親子の写真7枚ほどに僕のコメントを加えたもの)は諸事情により、意に反して削除せざるを得ない運びとなりました。 非常に残念です。 当日記にコメントをくださった方々、個人的に問い合わせをくださった多くの方々をはじめ、みなさんに多大なご迷惑をおかけしました。