みなさんサインバイノー?
今回はユーラシア西部にある唯一のモンゴル人の国で唯一の仏教の国、カルムイク共和国のことを紹介します。(みなさんご存知ですか?)
まず、16世紀頃のモンゴルはだいたい三つに分かれていました。
1.ハルハモンゴル(今のモンゴル)
2.内モンゴル(今の中国の内モンゴル自治区)
3.オイラートモンゴル(ジュンガル)
この中のカルムイクはオイラートモンゴルの一部で17世紀には清朝が強くなったため西部の方ボルガ川に移住し、ロシアや、スターリンのソ連時代の政治権力により、あちこち移動していく中でここに定住することになりました。
それから、1920年に自治州として設立されて、1936年には自治共和国となったのですが、第2次世界大戦中、住民がドイツ軍に協力したという理由で、住民の多くがシベリアに強制移住されて、1943年には国が滅びました。
1957年には名誉が回復されて再び自治州になり、1958年に自治共和国に復帰して、1991年に共和国になる。という歴史があります。
カルムイク共和国はカスピ海の北西部に位置していて、全人口は約28万2千人。56%はカルムイク人で、残りの44%はロシア、ウクライナ、タジキスタンなど。56%のカルムイク人の中にはトルグート族や私(プージェー)と同じ民族のドゥルブド族も含まれています。
面積:74731㎞²
人口:282021(2014年)
首都:エリスタ
共通語:ロシア語
Goggleマップによる地図
モンゴル人の多くが自分の国を愛しているので、世界に住むモンゴル人の事に興味はあるのですが、学校では残念ながら、カルムイクのことはほとんど学びません。
この国のことを知っている人は大学の歴史の授業で学ぶか、TVなどの特集から知っている人がほとんどだと思います。
最近はよく取材に出かけているようでTVでよく見かけるようになりました。
農牧業が盛んで、宗教としては仏教が中心となっていますが、1991年になってようやく自由に信仰できるようになりました。
ヨーロッパにある唯一のチベット式のお寺がある、仏教熱心な国です。
カルムイクのモンゴル人も当然、モンゴルの歌を高らかに歌います。
そして、ホーミーの文化も残っています。とてもかっこいいので、機会があれば聞いてみてください。
これから何回かに分けて、世界に住むモンゴル人の話を紹介しようと思いますので楽しみにしてください。
終わり
プージェー
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