文・写真●山田基広
奥テレルジに咲く花々
テレルジと言えば亀石が有名なウランバートルから車で一時間ほどの国立公園。テレルジはツーリストキャンプも程よく整備されていて、様々な表情の奇岩・岩山の景観がなかなか見事なのですが、ここからさらに車で2時間ほど、ダイナミックな景色を楽しみながら進むと辿り着くのが通称、奥テレルジといわれる場所です。なぜ車で何時間もかけて行くのか!?
モンゴル随一の花畑エリアへ
そう!シーズン中の奥テレルジは百花繚乱の花畑なのです!!
言葉であれこれ言うよりもまずはご覧ください!こんなに色とりどりの花が咲き乱れているのです!
モンゴルでの正式な花の名前はよくわかりませんが、日本の野山に咲く花によく似た高山植物が咲き乱れています。
面白いのはモンゴルの短い夏の間に一気に咲き乱れるため、日本であれば春に咲くはずの花と秋の花が混在しているところ。百花繚乱とはまさにこのことです。
エーデルワイスにスミレ、リンドウ、ユリ科の花、ちょっと脇道に入ればトリカブト!?
写真を見てあ!この花「○★Ω×」だわ。なんてわかった方は絶対一度は行くべきです。
花はツーリストキャンプ周辺にも咲いていますが、奥テレルジの数少ない見どころでもあるグンジンスム遺跡へと向かう道中が花を見るならお勧めの場所の一つ。遺跡跡までは片道歩けば2時間ちょっとの距離。花を見ながらハイキングしたり、牛車に乗って進んだり・・・。なかなかのんびりしたものです。
牛車の乗り心地はけして良いとは言えませんが、なかなかに愉快です。
と、良いことばかり書きましたが、一点ご注意。
奥テレルジはモンゴルの他の場所に比べると虫(アブ・ぶよ・蚊など)が比較的多い場所です。雨が降って、暖かくなると一斉に動き出します。涼しいうちは比較的おとなしいですが、日中は虫よけスプレーや防虫ネットなどしっかり準備してお出かけくださいませ。
変化に富んだ地形での乗馬も楽しい
プリンセスキャンプはテレルジのさらに奥、奥テレルジと我々が呼んでいるエリアの最奥にあるツーリストキャンプ。観光客がほとんど来ることのない大自然に囲まれた場所です。
草原での乗馬はもちろん、林を抜けて小川を渡り、モンゴルでも珍しい満州様式のグンジンスム寺院跡を訪れたり、小高い丘に登ったり。季節ごとに目を楽しませてくれる花畑での乗馬など、ウランバートル郊外とは一味違った景色での乗馬が楽しめます。
ただ、最奥過ぎて、遊牧民がほとんどいなかったりします。遊牧民訪問が出来ない、、、というデメリットもありますが、それを補って余るほど、沢山の花々が心を癒してくれると思います。
プリンセスキャンプ情報
■ 電力 発電機を動かしている間、日没後3時間程度レストランゲルでのみ充電が可能。
■ トイレ 共同の洋式の水洗トイレ。使用済みの紙は備え付けのBOXへ。
■ 風呂 温水シャワー6基(個室、水圧弱め)
■ 電話 場所によって3G電波を拾えるが微弱。ギリギリ通話可能、程度。
■ ネット Wi-Fi なし。
ここでは奥テレルジを紹介しましたが、花を楽しむのにおすすめの場所がいくつもあります。「そらのいえ」のあるツァガンスム、東モンゴルやフブスグル湖などなど・・・花を楽しみたい方もぜひモンゴルへ。特に7月~8月上旬がおすすめの時期です。